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一から学ぶ、認知症

おしゃべりも大事? 脳を活性化する注目の学習療法

 伊藤左知子=医療ジャーナリスト

「表情が明るくなる」「意欲的になる」といったケースも

 その効果について、川島教授と公文は共同研究を行った。認知症高齢者を、学習療法を行った群と行わなかった群に分けて、学習開始前と、学習開始6カ月後にFAB(前頭前野機能の検査)とMMSE(認知症機能の検査)という脳の機能検査を行ったのだ。その結果、学習療法を行った群ではFABとMMSEのどちらの検査でも数値が改善されることが分かったという。

 また、検査数値の改善だけでなく、学習療法を行った人の中には、無表情だった人が笑顔を見せるようになったり、おむつが必要だった人が、自発的にトイレに行くようになり、おむつが取れるなど、日常生活面での変化も数多く見られたという。

 2012年に公文が行った「くもん学習療法」を導入している約130施設のスタッフへのアンケート調査によれば、「表情が明るくなる」「意欲的になる」「笑顔が多くなる」「コミュニケーションが取れるようになる」という項目に多くのスタッフが「効果が期待できる」と回答している。

スタッフのモチベーションもUP

 また、スタッフにとっての効果も大きく、学習療法を行うことで、コミュニケーションがうまく取れるようになった人もいれば、利用者をさまざまな視点から観察することができ、変化に気づきやすくなった人もいた。こうした利用者の良い変化が、スタッフのモチベーションも高め、よりよい介護につながっているケースも多いという。同様に、家族や施設にとっても効果は実感されているそうだ。

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