知っておきたい、糖尿病と認知症の“危険な関係”
糖尿病のある人は「段取り能力」の衰えに注意
東京医科大学病院副院長・認知症疾患医療センター長 羽生春夫氏
糖尿病患者の認知症は、「段取り能力」から衰える
認知症の症状は人によってまちまちです。図2をご覧ください。アルツハイマー病の症状が優位に出るタイプは、アルツハイマー病、血管性の病変が優位に出るタイプは血管性認知症ということになります。これらのほかに、アルツハイマー病変も少なく血管性病変も少ないが、糖代謝異常が非常に強く起こるグループがあります。このグループを私は「糖尿病性認知症」という名前で呼んでいます。糖尿病がベースにある認知症では、この「糖尿病性認知症」に当てはまる人が多く見られます。