夏、暑がりな男は「20分入浴」で痩せる!
【生活習慣編】男の「隠れ冷え」が痩せにくい原因になっていた
宮本恵理子=フリーエディター
短時間のシャワーで済ませる人や、熱い湯で「カラスの行水」のような浸かり方が好きな人にとっては、「20分も湯船に浸かっているのはヒマで耐えられない」という不満もあるかもしれない。それならば、入浴中にじっくり歯磨きや顔のマッサージをする、鼻歌を数曲歌ってみる、ラジオやネットのポットキャスティングを聴くなど、「風呂で時間がつくれること」をいくつか組み込んで習慣にしてみるといい。
「夏場の風呂は、入浴後に汗が引かない」と敬遠する人もいるかもしれないが、それはむしろ湯温が高すぎることが原因。川嶋教授によれば、「40度未満の湯温に設定すれば、ダラダラと汗が出て引かないといったことはない」(川嶋教授)という。
バカボンのパパの「腹巻き」は腹冷えを防ぐ好例!
一方、入浴によって「温める習慣」を心がけたら、ぜひ日中には「体を冷やさないこと」にも意識を向けてみよう。
まずは極力、冷たいものの摂取を控える。そう、「体の内を冷やさないこと」だ。「冷たいビールやアイスコーヒーの飲み過ぎは控え、1回の食事に何か一つは温かいものをとるように心がける。ざるそばよりかけそば、といった意識を持つだけでも違いは出てくる」(川嶋教授)。
次に、外気の変化を意識する。こちらは「体の外を冷やさないこと」にあたる。
クールビズによって薄手の涼しい服で歩き回ることも、室内と屋内での寒暖差をつくる要因だ。特に出先や、移動するときの電車の中などで、冷房が効きすぎいるために体を冷やすこともある。男性でも寒いと感じたら、すぐに羽織れるものを1枚持ち歩くといい。特にお腹周りが冷えすぎないようにすることが大切。「その点でモデルとなるのは、腹巻き姿の“バカボンのパパ”。冷え対策として、昭和の生活習慣から学べることは多い」(川嶋教授)。
慢性的な冷えよる血行不良が続くと、太りやすい体質をつくるどころか、動脈硬化など生活習慣病の引き金にもなり、がんの発症にも関わるといわれている。痩せやすい体をつくるため、そして将来の病気リスクを下げるためにも、この夏は冷え対策を実行してみよう。
東京有明医療大学保健医療学部教授、 東京女子医科大学附属青山自然治療研究所クリニック所長

