美食家でいるための健康ルーティンとは?【柿安本店 赤塚社長】
第1回 肥えていいのは舌だけ。食べ物屋の社長は舌と歯が命
赤塚保正=柿安本店代表取締役社長
仕事においては、やはりカラダが資本。多忙な中でも最高のパフォーマンスを発揮し続けるには、日ごろからの健康管理が欠かせない。一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム、今月は柿安本店の赤塚保正社長にご登場いただく。第1回目のテーマは「食」。精肉や惣菜、和菓子など食品を扱う会社だけに、自身の肥えた舌こそが会社の生命線だと赤塚社長は言います。そのためには健康体でいることが欠かせないのです。
柿安本店の創業は1871年。私は6代目の社長です。三重県桑名市で始めた牛鍋店「柿安」がルーツで、現在は精肉、惣菜、和菓子、レストラン、食品の5つの事業を手掛けています。
「食べ物屋はうまいものだけを食べろ」。それが先代に当たる父の教えでした。小学生のときから「マキシム・ド・パリ」や「吉兆」などの名店へ食事に連れていってもらい、うまいものを食べさせてもらいました。今思えば、それが帝王学だったのでしょう。
においで松阪牛の違いを判別
すき焼きであれば、部屋の中に入らなくても、においをかいだだけでどういう肉を使っているかが分かります。どれが柿安本店の松阪牛で、どれが別のものかも区別できます。肉はほとんど毎日食べていますし、血統や餌の配合など肥育の環境で味わいや食感が変わるからです。
柿安本店は、美や健康をテーマとした惣菜やレストランを手掛けていますから、社長の私が不健康そうだと、イメージ的にあまりよくない。それに何より食べ物屋にとっては、トップである私の舌こそが生命線。健康だからこそ、おいしいものが食べられる。体調が悪いと、おいしく感じませんよね。仮に病気になって食事制限が必要になったら、試食もできなくなってしまいます。肥えていいのは舌だけ。だから徹底的に健康管理をするのです。
この記事の概要
