日々の習慣、就寝前のリラックスタイムを大切に【フィリップス・ジャパン 堤社長】
第1回 デジタル技術でヘルスケアに貢献、自身の健康管理にも活用
堤浩幸=フィリップス・ジャパン
様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。今月は、ヘルスケアとデジタル技術を融合した「ヘルステック」で、社会課題の解決と新たな価値創造に挑む、フィリップス・ジャパンの堤浩幸社長にご登場いただく。第1回は、堤社長が大切にしているという、日々の生活習慣や睡眠へのこだわりについて聞いた。

IT業界からヘルステック企業に転身
私はフィリップス・ジャパンに入社するまで、NEC、シスコシステムズ、サムスン電子ジャパンと、いわゆるIT・情報技術系のキャリアを歩んできました。その中で、身近な人が重い病を患い、命と健康の大切さを痛感。医療に対して、改善できる点がいろいろとあることにも気づきました。
特に、私が専門としてきたITの活用が、さほど進んでいないことは意外でした。医療やヘルスケア分野にITやAIをはじめとするデジタル技術を融合して、デジタルトランスフォーメーション(DX:ITの浸透が人々の生活を良い方向に変化させるという概念)を加速させれば、もっと素晴らしいソリューション、価値創造ができるのではないか。そんな思いを抱いていたことが、フィリップス・ジャパンに転身するきっかけになりました。今にして思うと、大学時代に理工学部で流体力学/人工心臓弁の研究をしていたことも、ヘルステックに通じる縁があったのかもしれないですね。
フィリップス・ジャパンは、日常のパーソナルヘルス、予防、診断、治療、ホームケアまで、一連のヘルスケアプロセスにおいてソリューションとなる製品・サービスを提供しているヘルステックカンパニーです。ヘルステックにより健康な生活を具現化していくリーダーシップを担っている以上、私自身も社員たちも、ストレスなく生き生きと、モチベーション高く働ける環境づくりやコミュニケーションを心がけています。
全身の健康とマナーにも欠かせない口腔ケア
私個人としては、日々のルーティンとリズムを大切にしています。朝は6時頃に起床して、柔軟体操をします。その後、洗顔・シャワー、歯磨きをして、食事をとります。
口腔ケアは、健康のために欠かせない習慣です。歯と歯ぐきの健康は全身の健康に影響を及ぼしますし、ビジネスパーソンは口臭予防のためにも、マウスマネジメントが大切です。私自身も、フィリップスの「ソニッケアー」の電動歯ブラシとエアーフロスを使って、歯垢(しこう)までしっかり除去するケアを続けています。歯をきれいに磨くと、爽快感がありますね。
食事はバランスが大事だと思っています。暴飲暴食はもちろん、肉や魚ばかり、野菜ばかりといった偏った食事はしません。栄養バランスを考えて、お酒も適度に飲みます。コロナ禍となってからは、昼食や夕食も自宅で食べる機会が増えたので、会食が多かった以前より、バランスのよい食事ができているかもしれませんね。
フィリップスはオランダに本拠を置くグローバル企業なので、時差の関係から、夜にオンライン会議が実施されることもあります。そうした時にもなるべくリズムを崩さずに、夕食をとってから、時間によっては軽食をとってから、会議にのぞむようにしています。
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