“食と健康”、“食で健康”を大切にしたい【キッコーマン 堀切社長】
第3回 3食規則正しく食べることが基本
堀切功章=キッコーマン
様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。今月は、“食”を通してわれわれの健康にも貢献してくれている、キッコーマンの堀切功章社長にお話を伺ってきた。最終回はご自身の食に対する考え方と、食品企業として提供する健康的な商品への思い、そして社会貢献に関する活動についてお話しいただいた。

私どもキッコーマンは食品企業ですので、「食と健康」、「食で健康」ということをうたっています。食もまた、健康維持のためには大切です。ですから私の場合は、「3食規則正しくバランスよく食べる」ということを基本にしています。
在宅勤務で健康的な食生活ができた
コロナ前は、やはり夜の会食などが多かったので、少し飲み過ぎたり食べ過ぎたりすることがありました。しかしここ最近は、そういった意味では健康的な規則正しい食生活ができています。
ただ、在宅勤務で家にいると、妻にしてみれば今まで昼食は作っていなかったので、やはり負担になるようです。ですから、たまには私が作ったり、後片付けをやったりするようにしていました。全てを任せてしまっていると、妻のストレスがたまって家庭内が気まずくなってしまいますから(笑)。それまでも3食、顔を突き合わせて食事をしていたのであればいいのですが、コロナ禍によって急に環境が変わってしまうと、そういったことはあると思いますよ。
基本は自宅で3食取っていましたが、時にはスーパーで売っているおそうざいを取り入れたり、コンビニのお弁当を買ってきて食べたりして変化をつけていました。そこで考えていたのは、“バランス”です。野菜に魚と肉、みそ汁やスープ、それに主食のご飯。どれか一つに偏るのでなく、バランスよく食べることが健康的な食生活に大切なことだと考えています。
それからこれは手前味噌になってしまいますが、緊急事態宣言下では外食ができませんでしたし、外出も控え気味だったせいか、弊社のホームページのレシピサイトへのアクセス数が非常に多くなりました。やはり、みなさんが自宅で料理をする傾向になったんでしょうね。
若い頃はどんなに食べても太りませんでした。運動をやっていたので、食べたものが全てエネルギーになり、また、筋肉になっていました。しかし今では、ちょっとした食生活のバランスの崩れ、特に食べ過ぎると、すぐに腹につきます(笑)。ですからバランスを考えて、工夫して食べることが必要だと痛感しています。
それに加えて、質の良い睡眠を取るということも大切ですね。私はあまり寝付きが悪いということはなくて、ベッドに入ると5分くらいで眠りにつけるんです。私の実感ですが、当日に飲み過ぎたり、食べ過ぎたりすると、夜中に目が覚めたり、トイレに行ったりと、睡眠の質が悪くなるような気がします。ですからバランスが良い食事であっても、就寝の3時間前には終えるようにしています。
