非日常的な行動も心身の健康のために大切【キッコーマン 堀切社長】
第2回 週2回のジム通いは体力維持と気分転換のため
堀切功章=キッコーマン
様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。今月は、“食”を通してわれわれの健康にも貢献してくれている、キッコーマンの堀切功章社長にお話を伺っている。第2回は高校と大学での運動経験と、現在も続けているトレーニングジム通いなどについてお話しいただいた。

高校空手部は「形」が主軸。でも、組手がやりたかった
私は慶應義塾高校に入学して空手部に入りました。当時の高校空手部は、大学の付属のような位置付けで、日常の練習や合宿も、大学生の先輩たちと一緒に行っていました。
競技としての空手は、組手と形の二つがあります。慶應の空手部の基本は形重視で礼儀作法に始まり、それが厳しく、硬派なところだったんです。われわれ高校生は、やっぱり組手をやりたいんですよ、元気が有り余っていますから(笑)。当時神奈川県には法政二高や日大付属など、結構強い学校がありましたから、空手をやる以上は組手で勝ち負けをつけたかったんですね。

しかし、高校生は部内でも対外試合も、組手はやらせてもらえないんです。未熟な者は、試合などしてはいけない、けがをするだけであるという考え方だったんですね。もしかしたら現在は変わっているかもしれませんが。要するに、形を覚えるために、毎日基礎をしっかりやりなさいという指導方法だったんです。何となくそれが楽しくなくて、高校の3年間で辞めてしまいました。
もちろんそのまま続けていれば大学で組手もできたのですが。大学生の先輩たちは、高校生には優しく接してくれるのですが、大学生の練習を目の当たりにしていると、稽古がキツイんですよ。あの練習をまた4年間続けなきゃいけないかと思ったのと、道場の汗臭い中で3年間過ごしたのだからもう十分かなと(笑)。それで、やっぱり外のスポーツがいいなと思って、スキーを子どもの頃からやっていたこともあり、大学では競技スキーを始めることにしました。同好会ですが、ゴブリンスキークラブという伝統ある硬派なクラブで、現在OB会長をやっています。
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- 大学進学と同時に競技スキーへ