日経グッデイ

私の「カラダ資本論」

「1000人に1人」のカラダはこう作っている【GMO熊谷社長】

第1回 食事では「長寿遺伝子」活性化を意識

 熊谷正寿=GMOインターネット会長兼社長・グループ代表

仕事においては、やはりカラダが資本。多忙な中でも最高のパフォーマンスを発揮し続けるには、日ごろからの健康管理が欠かせない。
一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム、今月はGMOインターネット会長兼社長で、グループ代表も務める熊谷正寿さん(52歳)にご登場いただく。
上場企業8社を含む86社、総勢4400名以上のスタッフ(2015年6月末時点)を率い、多忙な毎日を送る熊谷さんは、人一倍、健康管理に気を使っている。熊谷流、健康管理の5つの習慣とは?

 私が実践している健康習慣のポイントは5つ、「長寿につながる食事」「7.5時間の睡眠」「定期的な運動」「測定・検査を通じての管理」「ポジティブシンキング」です。「仲間と一緒に、社会に貢献できる素晴らしい仕事をしていきたい」という志を抱いた20代前半から、この5つのポイントを意識して、それぞれさまざまなことを実践してきました。そのおかげか、今年で52歳になりましたが、人間ドックでは同年代の方と比べて、検査数値の良さを驚かれることもあります。あるときには、「1000人に1人レベルの数値の良さ」と言われたこともあるんですよ。

「人間ドックでは、『1000人に1人の数値の良さ』と驚かれたこともあります」
[画像のクリックで拡大表示]

長寿遺伝子を活性化する食事を意識

自身の食事に気を付けるだけでなく、スタッフが食事をとるコミュニケーションスペースでも、GMOインターネット社の特別顧問で医学博士の根来(ねごろ)秀行さん監修のメニューを提供する。
[画像のクリックで拡大表示]

 まず、「食事」のことからお話ししましょう。近年、長寿遺伝子と呼ばれる「サーチュイン遺伝子」の研究が進んでいます。このサーチュイン遺伝子を活性化するには、一般的に必要とされる摂取カロリーを7割程度に抑えること。そして、赤ブドウの皮などに含まれるポリフェノールの一種、「レスベラトロール」を摂取することが有効だということが分かってきているそうです。私はこの研究が注目される以前から、摂取カロリーをコントロールしてきました。

 夜はどうしても接待などの会食が入るので、その際はなんでも美味しくいただきます。一方、朝食は少量のフルーツとヨーグルト。昼食は野菜サラダと、豆腐やチキンなどの低脂肪のたんぱく質にとどめ、間食はしません。ただ、少し集中力が切れてきたなという時に、常に持ち歩いているブドウ糖を摂取することもあります。

 ジャンクフードなど、健康に良くないとされるようなものはほとんど口にしません。逆に、意識してとるようにしているのが、大豆、ヨーグルト、赤ブドウ。つまり、低脂肪の植物性たんぱく質、低脂肪の動物性たんぱく質、そして、長寿遺伝子に関わるレスベラトロールです。これらは、世界でも長寿地域として知られるところでもよく食べられているといいます。

 こうした食べ物のほか、野菜などで栄養バランスを整えて、全体のカロリーをリストラクション(制限)する。これが、私の長年の食習慣です。

毎朝、体重を測定。増えたら食事の記録で原因探し

 こうしてみると、摂取カロリーはおそらく、同年代の男性よりかなり少ないでしょうね。年齢を重ねるごとに代謝は落ちていくものですが、摂取カロリーをコントロールすることで、体重はほとんど変わらず一定を保っています。

 体重は毎朝、BluetoothとWifi機能が搭載された体重計で測定しています。計測されたデータは自動的にスマートフォンに送信され、グラフとして記録されるので、日々の変化がひと目で分かります。私は身長が171.5cm。身長からすると64.2kgくらいがベスト体重だと思いますが、普通の方よりは筋肉量があるので、65kg前後で維持するようにしています。体重が増えてきたときには、食べたものを記録するなどして、その原因を探り対処します。

 これは、最初に挙げた5つのポイントの「管理」のうち、日常の管理ですね。体重のほかには血圧も適宜チェックしています。

「ほら、こんな風に体重がグラフで表示されるんです」
[画像のクリックで拡大表示]

人間ドックは、違う医療機関で年に2回

 日々の体重や血圧の管理に加えて、人間ドックも年に2回受け、自分の体をくまなくチェック。その際は、それぞれ違う医療機関を選びます。信頼できる医療機関でも、時には悪い病気を見落とすこともあるでしょう。別の医療機関でも診てもらうことで、そのリスクを補完したいと考えているのです。このほか、通常の人間ドックのメニューには含まれない、脳や消化器系の詳しい検査などもするようにしています。

 もしそこで異常が見つかった場合には、直ちに改善するよう努めます。それほどの問題でなければ、当社の特別顧問で医学博士の根来(ねごろ)秀行先生や医師の友人に相談。もう少し検査が必要な場合には、それも複数の医療機関でセカンドオピニオンをとることがあります。

 体はいわば「道具」ですから、その道具が最大のパフォーマンスを発揮できるよう、常に意識しています。そのためにも、日々のチェックと定期的なメンテナンスは欠かせないものですね。


(まとめ:田村知子=フリーランスエディター/インタビュー写真:的野弘路)

熊谷正寿(くまがい まさとし)さん
GMOインターネット会長兼社長・グループ代表
熊谷正寿さん 1963年7月長野県生まれ。91年ボイスメディア(現GMOインターネット)設立。95年からインターネット事業を開始し、99年に独立系のインターネットベンチャーとして国内初の株式店頭公開。2005年東京証券取引所第1部に指定変更。現在、GMOインターネットグループは上場企業8社を含む86社、スタッフ数は4400名以上に成長(2015年6月末時点)。「すべての人にインターネット」を合言葉に、インターネットインフラ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット証券事業、モバイルエンターテイメント事業を展開している。