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私の「カラダ資本論」

自社グループで健保組合を設立、経常収支は黒字を維持【フューチャー 金丸会長兼社長】

第3回 癒やしの空間を演出した本社オフィスも

 金丸恭文=フューチャー

様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。今月は、ITコンサルティングを手がけるフューチャーの会長兼社長グループCEOである金丸恭文さんにお話を伺ってきた。最終回は、自社グループで設立した健保組合やオフィス環境、旧友との交流について聞いた。

 フューチャーグループは2014年10月に、フューチャーグループ健康保険組合を設立しました。それまでは、IT企業向けの大規模健保組合に加入していたのですが、ガバナンスやサスティナビリティの観点から、自社グループでの運営に踏み切りました。理事長は私が務めています。

 多数の企業が加入する健保組合では、健康診断や検診が一律に実施されますよね。メニューは年齢などで決まることが多く、結果は全体での平均を取って示される。受診する医療機関も指定されています。でも、その根拠がよく分からないし、社員一人ひとりの具体的な情報も見えづらい。そのことに、ずっと疑問を抱いていました。

 フューチャーグループではこれまで、在籍中の社員が2人、がんを患い亡くなっています。1人は50代前半の役員で肝臓がん、もう1人は20代後半で肺がんでした。20代の社員は会社の検診で比較的早期にがんが疑われ、精密検査を経て診断されたのですが、若かったからか進行が早く、残念ながら助かりませんでした。彼は社内の野球部に所属していて、仲間にとても慕われていました。亡くなってから10年くらい経ちますが、いまだに仲間やその後輩たちが、命日に実家のご両親を訪ねて、お墓参りをしているそうです。

 フューチャーグループの健保組合の被保険者と被扶養者は現在約3000人、被保険者の平均年齢は35歳です。これが大規模健保組合に加入していれば、多くの人ががん検診などは対象外となりますし、大規模健保の運営側にとっては、加入者は何千人、何万分の1といった数字でしか捉えられません。しかし、フューチャーにとっても、私にとっても、亡くなった社員は決して3000分の2ではなく、大切な顔の見える2人で、亡くなってしまったことに悲しみや痛みを感じます。

 自社グループの健保組合であれば、自分たちでメニューを決められますし、健康診断や検診を実施する医療機関も自分たちで医療体制や経営状況まで調べた上で、信頼できる施設を選定できます。さらに、受診した社員の声を集めて評価を見直し、メニューを改善したり、医療機関を変更したりすることも可能です。また、健診や受診の情報などをデータ化して分析を行い、社員の健康状態や健康リスクを把握したり、医療費の状況を把握したりすることもできます。つまり、自分たちの健康は、自分たちで守ることができるんですね。

 こうした運営を実現するためには、大規模健保組合に比べると、どうしてもコストはかかります。そうすると、業績や売上を向上しなければいけませんし、そのためには心身の健康を維持して元気に働けないといけない。社員が健康になれば、結果的に健保組合の財政状態もよくなる。このシナジーも考慮した上で、自社グループの健保組合を立ち上げたわけです。

 現在、多くの健保組合の財政が悪化しており、健康保険組合連合会の発表によると、2019年度の予算早期集計では全体の6割以上が赤字となっています。しかし、フューチャーグループの健保組合の収支は、黒字を維持しています。

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