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私の「カラダ資本論」

健康管理も、データを活かした戦略が重要【フューチャー 金丸会長兼社長】

第2回 食事は栄養バランスの比率を意識

 金丸恭文=フューチャー

様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。今月は、企業のITコンサルティングを手がけるフューチャーの会長兼社長グループCEOである金丸恭文さんにお話を伺った。第2回は、「ファクトベースが重要」と語る、金丸さんのこだわりの食事術などを紹介する。

 日ごろはB級グルメが好きなのですが、夜はどうしても会食が多くなります。会食は相手があることですから、自分でコントロールするのは難しい。先日は、2日続けて中華料理、しかも同じ店でということがありました。自分よりも歳上の方は中華の円卓を好まれることが多いのですが、お相手に前日にも別の方と会食をした店を指定されたときは驚きました。お店の方もびっくりされていましたね。それでこっそり、前日とメニューを変えていただくようにお願いしました。

 会食はコース料理が多いですし、お酒を勧められると飲まざるをえません。もともと飲むのは好きで、ほぼ毎日、ワインだとボトル半分、グラスにして4杯くらいは飲んでいます。それでも、会食が続くときには「ウーロン茶で」と言いたくなることもあるのですが、諸先輩方と同席すると、「若いのに、飲まないなんて」とブーイングが起こるんです。みなさんご自身はノンアルコールビールでも、なぜか私には飲ませたがる。私ももういい歳なんですけどね(笑)。

 さらに、昼に会食が入ることもあります。フューチャーの関連会社では、最新のトレンドやグルメ情報を紹介する月刊誌『東京カレンダー』を発行していて、私はそこで「SPECIAL TALK」という連載対談企画のホストを務めています。この連載では、経営者や各界で活躍する方々をゲストに招き、その半生や転機など人生を切り拓いてきた軌跡を語っていただくことで、次世代のニューリーダーたちに向けたメッセージを発信しています。

 対談は毎回、東京を代表するような素敵なレストランで、食事を楽しみながら行っているのですが、最近はランチをセッティングすることが多くなっています。ランチにこの対談が入り、夜も会食となると、1日の摂取カロリーはゆうに3000~4000kcalになってしまいます。これはかなり危機的な状況です。

 それでも、朝・昼・夜と必ず3食とるので、体重や体脂肪率を毎朝測り、変化があれば会食以外の食事の量を減らして調整したり、少しでも歩いてカロリーを消費したりしています。

 今は体重よりも体脂肪率に重きを置いていますが、毎日必ず測定することが大事だと思っています。データを見て、次のアクションを考え、実行する。経営の意思決定と同じですね。一方、私の妻は、太ってきたなと思っているときほど、体重や体脂肪率を測りません。あれはきっと、現実逃避なのでしょうね(笑)。でもやはり、ファクトベースで打つ手を考えることが重要です。

炭水化物はエネルギー摂取量の40%に

 食事では、エネルギーを産生する栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物をバランスよく取ることが大切で、1日に必要なエネルギー摂取量に対するその比率は、たんぱく質が13~20%、脂質が20~30%、炭水化物が50~65%とするのが理想的とされています。一時期、炭水化物を控える糖質制限ダイエットがブームになっていましたが、極端な糖質制限は長続きしません。例えば、仮に1日に2000kcalのエネルギーが必要だとすると、炭水化物を限りなくゼロにした場合は、たんぱく質で1000kcal、脂質で1000kcal取ることになります。これはかなり至難の業です。

 私は1日の摂取カロリーのうち、炭水化物は40%になるように意識しています。ですから、たんぱく質と脂質はざっくりいうと30%ずつですね。その比率からして、たんぱく質は1日60~70gとるようにしています。例えば、ヒレステーキ100gで20gのたんぱく質がとれますから、300g分ということですね。

 私は食事も、前回お話しした運動も、すべて独学で実践していますが、そのベースは健康情報を中心としたライフスタイル誌「Tarzan(ターザン)」で学びました。Tarzanでは筋トレや太らない食事術といった様々な特集が組まれていて、かなり細かなデータなども出しているので、よく参考にしていました。「愛読書はTarzan」と公言していたくらいです(笑)。ただ、ずっと読んでいるとある程度パターン化されて、ほとんどの情報がインプットされてしまったので、今はもう卒業しました。

歩数も意識してコツコツ稼ぐ

 摂取カロリーがオーバーしてしまったときは、なるべく歩く機会を増やします。出社前に愛犬を連れて散歩をすると3500歩。社内では15階のオフィスから1階まで階段で降りるなど2000歩を目標に歩きます。帰宅時に自宅の手前でハイヤーを降りて、2000歩程度歩くこともあります。

 それから、これは裏ワザですが、デパートで歩くのも意外といいんですよね。とくに雨の日は濡れずに済みますし、暑い日は冷房のきいた涼しい空間で汗だくにならずに歩けます。それに、お店を見ながら歩いていると楽しいですしね。各フロアを回っていくと、2000~3000歩は歩けます。ウォーキングはカロリー消費量としてはそれほどではなくても、やはり積み重ねが大事だと思っています。

 私は飲酒や会食が多いからか、健康診断では尿酸値やLDL(悪玉)コレステロール値が高くなりがちです。それでも、今のところは健診結果に問題はなく、合格をいただいています。その健診結果は、自室のクロゼットの扉に張り出して、目に付くようにしています。私はお酒を飲まなければ、さらにいい数値で完璧だと思うのですが、こればかりはなかなか難しいですね(笑)。

(まとめ:田村知子=フリーランスエディター/写真:村田わかな)

次回は、自社グループで設立した健保組合などについて伺います。

私の「カラダ資本論」【フューチャー 金丸会長兼社長】

第1回 「ステッパー運動」で1日50kcal消費を14年継続
第2回 健康管理も、データを活かした戦略が重要訣
第3回 自社グループで健保組合を設立、経常収支は黒字を維持
金丸恭文(かねまる やすふみ)さん
フューチャー会長兼社長グループCEO/フューチャーアーキテクト会長
金丸恭文(かねまる やすふみ)さん 1954年大阪府生まれ。78年神戸大学工学部卒業後、TKC、ロジック・システムズ・インターナショナルなどを経て、89年フューチャーシステムコンサルティング(現フューチャー)を設立、社長に就任。同社は2016年4月に持株会社制に移行し、現在は持株会社であるフューチャー会長兼社長グループCEOおよびその傘下の事業会社フューチャーアーキテクトの会長を務める。内閣府規制改革会議議長代理、同農業 WG・水産WG 統括、内閣官房未来投資会議および働き方改革実現会議議員、経済同友会副代表幹事なども歴任。
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