「セルフトーク」でストレスと上手に付き合う【東京個別指導学院 齋藤社長】
第2回 考え事を引きずらずに眠りに就くための儀式
齋藤勝己=東京個別指導学院
様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。今月は、小中高生を対象とする個別指導塾のリーディングカンパニー・東京個別指導学院の齋藤勝己社長に話を聞いた。第2回は、健康マネジメントのために実践している朝と夜の習慣、心の健康につながるストレスとの付き合い方を紹介する。

1日の終わりと始まりのための習慣
前回は、自分の体に対するホスピタリティ、すなわち、体の健康マネジメントのための食事と運動についてお話ししました。今回は、夜の睡眠や朝の生活習慣のほか、心の健康マネジメントについてお話しします。
50歳で社長に就任し、自分の健康をマネジメントすることを意識するようになってからは、なるべく日付を越えない夜0時までに就寝することをルールにしています。健康のためには規則正しい生活を送ることが大切です。それには、就寝時間を自分で決めてセットすることが重要だと思っています。
夜0時までに眠りに就くために実践しているのが、「チェックアウト」することです。眠ろうとしても、考え事をしていると、なかなか寝付けないものですよね。そこで、今日という1日に区切りをつけて終わりにする儀式として、ベッドの上で体を伸ばしてから「チェックアウト!」と言葉に出して、自分に宣言するのです。
考え事や悩み事は色々あっても、それはいったん横に置いて、今日を終えると宣言する。すると、それがアクセントになって、あれこれと巡らせている思考から解き放たれて、眠りに就くことができます。
チェックアウトを夜のルーティンにしているほか、朝にもルーティンにしていることがあります。6~7時に目が覚めたらまず、体を伸ばしたり、肩甲骨をほぐしたりするストレッチをして、コップ1杯の水を飲む。それからシャワーを浴びて、植物酵素エキスを飲みます。無農薬または有機栽培で育てた50種類以上の野菜・果物と、有機黒糖でつくられたエキスです。この一連のルーティンを行うことで、次第に体が目覚めていきます。いわば「チェックイン」の儀式ですね。
ステイホーム期間も規則正しく生活
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が発令されていた期間はより一層、自宅で規則正しい生活を送るようにしていました。その期間は夜の外食や飲酒がなかったですし、通常よりも健康的だったと思います。
通勤があれば、自ずとルーティンができますが、自宅にいるときは自分で自分を律しないと、仕事や生活のリズムが乱れてしまいます。ですので、ステイホーム期間も朝と夜のルーティンは変えずに、仕事も会社にいる時と同じようなペースでするようにしていましたね。
就寝前のチェックアウトの儀式は、社外の研修に参加したときの経験から行うようになりました。研修ではファシリテーター(進行役)の誘導で、ディスカッションに入る前には「チェックイン」をして、終了する時には「チェックアウト」をしていました。参加者にはそれぞれ日常の業務がありますが、研修の間はディスカッションのテーマに集中するため、「チェックインします」「チェックアウトします」と宣言するわけですね。
このチェックイン・チェックアウトによって研修のパフォーマンスが高まり、自分自身のマネジメントにも役立った実感があったので、健康マネジメントにも生かしています。
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