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私の「カラダ資本論」

健康もキャリアも、定期的なチェックが必須【ビズリーチ・南社長】

第3回 心身ともに健康に働き続けるために

 仕事においては、やはりカラダが資本。多忙な中でも最高のパフォーマンスを発揮し続けるには、日頃からの健康管理が欠かせない。一流人が実践する健康マネジメント術について紹介する本コラム、ビズリーチの南壮一郎社長の最終回では、転職サイトを運営する会社の社長らしく、定期的な健康チェックの話から、キャリアの健康診断チェックの話に広がった。自分の会社がいつどうなってもおかしくないこの時代、心身ともに健康に働き続けるためには定期的にキャリアを見つめ直すことも必要だろう。

毎年の人間ドックで現状とリスクを把握

 ビズリーチを2人で起業してから7年。現在では従業員数は約700人を数え、経営者としてより一層の責任を感じるようになりました。健康管理もその責任の一つです。経営者は会社を代表する存在であり、体が資本でもあります。ですから毎年必ず人間ドックを受け、健康状態を徹底してチェックするようにしています。

働く人なら、定期的に健康診断や人間ドックを受けるべきだと思います
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 経営者でなくても、ビジネスパーソンなら、日頃から自分の心身に関心を持ち、定期的に健康診断や人間ドックを受けるべきだと思います。

 健康診断は受けたくないという人もいますが、それは現実を知ったり、病気が見つかったりするのが怖いからかもしれません。

 でも、現状とリスクを把握しておけば、病気を未然に防いだり、早期に対処することもできます。健康診断を受けずに、体調が悪くなってから検査を受けるのでは、手遅れになる場合もあるでしょう。これはキャリアにも同じことがいえます。

健康診断やキャリア診断は、自分を見つめる好機

 最近では日本を代表する企業でもリストラなどのニュースを耳にします。今は自分の勤める会社がいつ、どうなってもおかしくない時代です。自分の意思に反して、会社や仕事がなくなることだってある。そんな、いざという時に備え、キャリア診断を受けて、自分のキャリアの状態や市場価値を把握できていれば、様々な選択肢や可能性を考慮することができます。

 私どもではビズリーチは単なる転職サイトだとは考えていません。登録をすれば、これまでの在籍企業や主要スキル、職務、資格などを記入することで職務経歴書が作成でき、その経歴書を閲覧し興味を持った企業やヘッドハンターからスカウトメッセージを受け取ることができます。受け取ったスカウトメッセージの数や内容から、自身の市場価値も把握できる。これを私は「キャリアの健康診断」と呼んでいます。

 ほかの企業様のサービスでも、ネットで検索すると様々なキャリア診断が出てくるので、そうした中から自分に合うものを探すといいでしょうし、自身でこれまでの職務経歴やスキルなどを棚卸しして、強みや弱みなどを見直してみることでも、ある程度はセルフチェックができるはずです。

 評価や結果が、もし自分が考えていたものとは違っていたとしても、どうすれば高い評価が得られるのかを考え、スキルを磨くきっかけにできます。

長く幸せに働き続けるためにも、キャリアと体の健康診断は必須
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 人生を生きるうえで、仕事はとても大切なものです。仕事での成果や評価が、その人の心身の状態やライフスタイルに大きな影響を与えることもあります。それならば、仕事は全力で楽しめたほうがいいし、楽しめなければ変えたほうがいいかもしれないですよね。

 現在、ビズリーチの登録者数は67万人、平均年齢は42歳です。今は多くの人が自分のキャリアの価値や方向性、企業の将来性などを見極めるようになっていて、それは素晴らしいことだと思います。今後は特に、定年年齢が上がってきますし、健康ならば長く働くこともできます。健康診断もキャリア診断も、自分の現状と未来を見つめるいい機会なので、ぜひ積極的に受けほしいですね。

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(まとめ:田村知子=フリーランスエディター、人物写真:鈴木愛子)

取材を終えて

 即戦力採用を訴求するテレビCMでの「ビズリーチ!」というフレーズが耳に残るビズリーチ。どんな会社なのだろうと思いながらオフィスを訪れると、南国のリゾートのようなエントランスに迎えられた。本物の沖縄のサンゴの砂を2トンも運び入れたり、寄せる波やその音まで再現したりするこだわりには、南社長が大切にしているという遊び心が存分に感じられた。

 年に1度のトライアスロンレースにしても、月に1度の海外訪問にしても、自身の心身をベストな状態に維持するためのきっかけづくりだという言葉が印象深かった。小さな工夫でもいいという南社長の提案はどれもユニークで、そんな柔軟な発想が、さまざまな事業や同社の急成長につながっているのかもしれない。レストランでのオーダーはいつもマンネリになりがちなので、南さんのカラダ資本論第2回で紹介した「人に任せる」というアイデアは、早速マネしてみたいと思う。

■南社長のカラダ資本論
第1回 筋トレや食事制限の習慣化のコツは「トリガー」を作ること
第2回 遊び心と刺激で心身のパフォーマンスを向上

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南 壮一郎(みなみ・そういちろう)氏
ビズリーチ社長
南 壮一郎(みなみ・そういちろう)氏 1999年米タフツ大学数量経済学部および国際関係学部を卒業後、モルガン・スタンレー証券(当時)に勤務。2004年楽天イーグルスの創業メンバーとなり、チーム運営やスタジアム事業の立ち上げを行う。その後、「インターネットの力で、世の中の選択肢と可能性を広げていく」をミッションとし、2009年4月より、人事・人材(HR)領域を中心としたインターネットサービスを運営。即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」や、若手社員のためのレコメンド型転職サイト「キャリアトレック」、国内の全業種・全職種・全雇用形態を対象にした地図で仕事が探せるアプリ「スタンバイ」、戦略人事クラウド「HRMOS(ハーモス)」などを展開。世界経済フォーラム(ダボス会議)の「ヤング・グローバル・リーダーズ2014」に選出。
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