社内での声かけと、笑顔が健康意識を高める【サッポロビール高島社長】
第3回 勤務間インターバルとテレワークも社員が活用
高島英也=サッポロビール
社用車にはハイテクで安全対策
これらの制度は、たまたま私が社長になってからのものですが、別に私一人の力ではなく、人事部など関連部署が一丸となって、要望をすごいスピードで具現化してくれたものです。有給休暇も取りやすくして、1時間単位でも取れるようにしたんです。
安全面では、車を多用する部署もあります。今、営業車全部にドライブレコーダーを設置しています。急ハンドルや急カーブ、急停車に急発進など、一定の重力がかかると車内と車外の状況前後10数秒を撮った映像が、本社の管理担当者にメールで飛んでくるようにしています。最初は、しょっちゅう警報がなるので評判が悪かったのですが、これは「あなたの命を守っているんですよ」ということを強調して伝えて、やっと定着してきたなという実感を得ています。
今ビール市場は、決して順風満帆とは言えません。従来通りのマーケティングが通用しなくなってきていて、全体に出荷量が落ちてきています。そんな中で、対前年比の成長を続けているのは、弊社のサッポロ生ビール黒ラベルにサッポロクラシック、サッポロラガービールの3銘柄なんです。黒ラベルは若い20~30代の人たちが、「飲んでみたらおいしいじゃない」と選び続けてくれているということだと思います。こういった現象は、「健康、安全第一。仕事はその次」で頑張ってくれている社員たちのおかげでもあります。本当に彼らに感謝しています。

(まとめ:松尾直俊=フィットネスライター/写真:村田わかな)
サッポロビール代表取締役社長
