月300kmのランニングを7年継続【メディアフラッグ 福井社長】
第1回 きっかけは上場、自分の体と真剣に向き合う
福井康夫=メディアフラッグ社長
様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム、今回は店舗の覆面調査を通じて小売業や飲食業のマーケティング活動を支援するメディアフラッグの福井康夫社長にご登場いただく。福井社長は2011年の夏からランニングを始め、現在も毎日10kmペースで走り続けているという。第1回は、ランニングを始めた当初からのトレーニング法などについて聞いた。
メディアフラッグは2012年9月に東京証券取引所マザーズ市場に上場しましたが、その準備が本格化した2011年夏ごろから、ランニングを始めました。
私が三和銀行(現三菱UFJ銀行)に勤めていたころの後輩で、居酒屋チェーン・養老乃瀧の社長、矢満田敏之さんに熱心に勧められたことがきっかけです。身長が176cmなのに当時は体重が85kgもあって、東証マザーズ上場に向けて健康管理にも真剣に取り組まないといけないと思い始めたころでした。
矢満田さん自身もランナーで、昼休みにジムで4~5km走ることを日課にされていました。その彼が「福井さんも絶対に走ったほうがいいよ」と言って、村上春樹さんのエッセー『走ることについて語るときに僕の語ること』をプレゼントしてくれました。この本を読んで「自分も走ってみよう!」という気持ちになったのは確かですが、矢満田さんはメディアフラッグの大事な顧客でもあったので、「本をもらった以上、少しは走らないとマズイな」と思ったというのが正直なところですね(笑)。
ランニングは経営者の講話を聞きながら
もともと走るのは苦手で、ランニングもしたことがありませんでした。当初は自宅から2kmほどの公園まで走るのもやっとの思いで、公園で1km、2km走ったあと、タクシーで帰宅することもありましたよ(笑)。
それでも毎朝1時間ほど、月に合計100kmのペースで走り続けていくと、だんだんと走れる距離が延びていきました。少し走り過ぎると膝が痛くなることがありましたが、起業家の先輩からのアドバイスで、自分の足型を取ってシューズのインソールを作ってもらってからは、痛みはほとんど出ていません。それから現在までの約7年間、月間300kmのペースで、故障もせずに走っています。やっぱり、自分の足に合ったシューズを選ぶことが、長く走り続ける秘訣の1つではないでしょうか。
それから私の場合は、ランニングの時間を勉強の時間として有効活用していることも、続けるモチベーションになっていると思います。ランニングを始めた当初から、稲盛和夫さんや松下幸之助さん、一倉定さんといった著名経営者の講話を聞きながら走っているんです。私は稲盛さんが主宰する経営塾「盛和塾」で学んでいたこともあって、稲盛さんの講話はもう何度聞いたか分からないほどですね。
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- フルマラソンを毎週走っていた時期も