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私の「カラダ資本論」

毎朝、階段で14階の社長室へ【味の素 西井社長】

第1回 仕事中も足腰の筋力維持

 西井孝明=味の素社長

 書類を読んだり、それにサインをしたりという、どうしても机を使わなければいけないこと以外は椅子に座ることがありません。ですから、たぶん1日4時間以上は立っていますね。社員が「社長、ちょっといいですか」と用事で入ってきた時には、僕は立ったまま後ろ向きで仕事をしているので、「何ですか?」と振り返る感じです(笑)。

 立って執務をすることを始めたのは今年からです。座って仕事をしていた時には、姿勢が崩れて肩が凝ることがあったのですが、今では全くなくなりましたね。きっかけは昨年、米サンディエゴの子会社を訪ねた時、そこの社長が同じように立って執務をしていたからなんです。「どうして?」と聞いたら。「こうすると、集中できるから仕事が早くこなせるし、足腰にもいいから」と言うんです。

 やってみると、確かにいいんです。脚の筋肉の良い意味での張りも維持できます。ふくらはぎと太ももがしっかりしてきました。腰には、学生時代に運動で傷めたヘルニアが少しあるんですが、それも痛みが出なくなりました。やっぱり人間は、もともと持っている筋肉を動かしたほうが健康になれるのだと思います。

ジムで一汗かいてから楽しく会食

 弊社は終業時間を午後4時半に設定しています。そして午後6時や6時半くらいから、仕事関係の会食が入ることがあります。この間に本社の近くのスポーツクラブに行って、1時間ほど必ず体を動かすようにしているんです。最低でも週2回、だいたい3~4回は通っていますね。種目はその日によって違いますが、筋トレやストレッチ、ランや水泳など、1回にどれか一つはこなすようにしています。

 30分から1時間、集中してトレーニングをしてシャワーを浴び、身だしなみを整えて宴席に出発です。そのほうが良い話し合い、会合ができるんです。ジムに通う以前は、終業してからの時間を“勉強”と称して、仕事の延長線上の調べ物や次の日の準備に充てていたのですが、それがストレスになっていたのかもしれません。ジムで体を動かしてリフレッシュして素で臨んだほうが、確実に良い仕事ができますね。

 最近は日本企業の間でも少しずつ増えてきたようですが、僕はこの本社の中に、全社員がいつでも自由に使えるジムを作りたいんですよ。私たちの海外のパートナー会社の中には、社内にジムを備えたところがあります。それで時間制で社員がトレーニングしたり、リラクゼーションしたりできるようになっているんです。みんなに社内にジム作りたいと言うと、ワァーと笑ってくれるけど、誰も本当にできるとは思ってくれない。けど私は本気ですよ(笑)。

(まとめ:松尾直俊=フィットネスライター/インタビュー写真:村田わかな)

西井孝明(にしい たかあき)さん
味の素 社長
西井孝明(にしい たかあき)さん 1959年奈良県生まれ。1982年、味の素入社。2004年に当時は不振だった家庭用冷凍食品事業の責任者となり、業績を改善。09年に人事部長に就任し、11年に執行役員人事部長に。13年にブラジル味の素の社長に就任。ラテンアメリカ本部長として南米に駐在。15年に創業家を除き、味の素史上歴代最年少の55歳で代表取締役社長に就任、現在に至っている。

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