日経グッデイ

私の「カラダ資本論」

若い人との交流で刺激を受ける【ライフネット生命・出口氏】

第2回 出口流 食事・睡眠・運動についての考え方

 出口治明=ライフネット生命保険会長兼CEO

 仕事においては、やはりカラダが資本。多忙な中でも最高のパフォーマンスを発揮し続けるには、日ごろからの健康管理が欠かせない。一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム、ライフネット生命保険・出口治明会長兼CEO(68歳)の第2回目は日々の過ごし方について。週の半分くらいは講演が入っていて、参加者と酒席をともにすることも多いという出口氏。若い人から受ける刺激も自身の元気の源だと話す。

会食は料亭ではなく、居酒屋で

 私は好き嫌いはまったくなく、食べたいものを、食べたいだけ食べています。あるものを全部食べてもお腹が空くような時代に育ったので、好き嫌いのしようがありませんでした。子どもの頃は、少しでもたくさん食べたいがために、いつも給食係に手を挙げていました(笑)。

 朝食はいわゆるコンチネンタル・ブレックファースト。パンとミルクコーヒーといった簡単なメニューです。昼食も、忙しいので、サッと食べられるカレーやラーメン、会社の近くで買えるワンコイン弁当などが多いですね。

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 金融機関や保険会社の経営者は、夜はほとんど料亭などで会食という人が多いと思いますが、私の場合は週の半分くらいは講演が入っているので、終わってから参加者の方々と一緒に食べています。

 私はライフネット生命保険のPRのために、10人以上集まれば、どこへでも講演に出かけます。だいたい19時30分から60分ほど講演をして、30分間の質疑応答。その後、講演料の代わりに、皆さんに食事をご馳走になることもあります。若い世代の人たちが呼んでくれることが多いので、お店は居酒屋やカジュアルなレストラン。メニューはリーズナブルな鶏鍋や、パスタかピザにサラダ、それにビールといった感じです。

 若い人と話したり食事をしたりすると、自分が知らないことを教えてもらえて楽しいですね。若い人との交流から受ける刺激は、間違いなく自分の元気につながっていると思います

酒は適量を知っておく

 たばこは、若い頃は格好をつけて吸っていたこともありますがやめました。お酒は飲みます。でも、年とともに徐々に飲めなくなってきたのが分かるので、ほどほどにしています。

 喫煙や飲酒は、グローバルで見ると、自己管理能力が問われます。日本はとくに、飲酒に甘い国だと感じます。泥酔して駅で眠ってしまう人がいるのは、先進国では日本くらいではないでしょうか。ここまでは飲んでも大丈夫、これ以上飲むと寝てしまう、体調が悪くなるといった適量や限度を把握したうえで飲まないといけません。

病院併設のジムで運動

 平日の睡眠時間は6時間程度です。夜の0時前後に就寝、朝6時頃に起きます。週末も朝会などの勉強会に呼ばれることがありますが、なければお昼近くまで、10時間以上寝ています。途中で目が覚めることはほとんどありません。寝るのが大好きなので、いくらでも眠っていられます。

 「なかなか眠れない」と困っている人の中には、そう考えてしまうことで、ますます眠れなくなっている場合もあるのではないでしょうか。眠れなかったら、起きていたらいいと思います。「どうして眠れないんだろう」「眠らなくてはいけない」などと悩まずに、テレビを見たり、本を読んだり、自分が好きなことをしていれば、いつかは眠たくなってくる。朝まで眠れず徹夜になったら、翌日の仕事はしんどいでしょうが、その日の晩にはきっと眠れます。そのように割り切って考えたら、「眠れなくても死にはしない」と思えるのではないでしょうか。

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 一方、運動は強制されないと、なかなかできないものですね。私は人間ドックを受けるのが嫌いなのですが、秘書に「社員は健康診断を1年に1度必ず受けているのに、出口さんが受けないのはアンフェアだと思いませんか?」と叱られて、受けるようになりました。

 人間ドックを受けている医療機関の先生にも、「起業したなら、健康管理をしっかりしないといけない」と言われて、3年前からその病院に併設されているメディカルフィットネスセンターに通うようになりました。週に1度、朝の8時30分から2時間、担当のトレーナーが作ってくれた自分専用のプログラムで運動をするのですが、仕事を言い訳にサボることもあり、そのたびに叱れられています。

 でも、真面目に2時間みっちり運動をすると、体重が500gくらい減ります。ちょっとしんどいからといって手を抜くと、その半分程度しか減りません。

 自分では劇的な効果を実感しているわけではないのですが、人間ドックを受けたときには、医師に「真面目に運動しているみたいだね」と言われるので、なるべく続けていこうと思っています。


(まとめ:田村知子=フリーランスエディター)

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出口治明(でぐち・はるあき)氏
ライフネット生命保険会長兼CEO
出口治明(でぐち・はるあき)氏 1948年三重県生まれ。京都大学を卒業後、72年、日本生命保険相互会社に入社。企画部や財務企画部にて経営企画を担当するとともに、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革、保険業法の改正に従事する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2006年生命保険準備会社を設立。2008年、生命保険業免許を取得し、ライフネット生命保険を開業。2013年6月より現職。