社員の「幸せ≒健康」を徹底追求【ベンチャーバンク 佐伯信行社長兼CEO】
第3回 幸せは健康と密接に関わるもの
佐伯信行=ベンチャーバンク
就業時間中に運動を推奨
ベンチャーバンクでは「幸せ≒健康」と定義していることから、社員の健康保持・増進のためのさまざまな施策を実施してきました。感謝プロジェクトや幸福度調査もその一環です。 2018年からは「CHO(Chief Happiness-Incubation Officer)室」を設置して、その取り組みを戦略的に推進していく体制を整えました。CHO室長は、私が自ら務めています。

CHO室を立ち上げてから実施している特徴的な施策の1つに「Cheer-Up(チアアップ)制度」があります。これは社員の運動機会の創出を目的としたもので、「ホットヨガスタジオLAVA(ラヴァ)」「jump one(ジャンプワン)」など、ベンチャーバンクグループが運営するブランドのサービスを、就業時間中に年4回まで無料で利用できる制度です。この制度で自分に合ったサービスを見つけたあとは、社員割引制度を利用して継続して通うことができます。この制度は、運動を習慣づけることを推奨しても、仕事のあとは疲れてしまってなかなか難しい。就業時間内にサービスを利用できたらいいという社員の声を生かしました。
また、ランチタイムに月に1度、任意で参加できるヘルシーランチ付きのセミナーを実施しています。「健康情報局セミナー」では食・運動・休息などのテーマが、「メディカルサポートセミナー」ではがんに関する知識が学べます。
本社の青山オフィスには、グループ会社が運営するカフェ「FEEL & FOODS(フィール・アンド・フーズ)」があり、社員証を提示すれば半額で利用できます。このカフェの食材はすべて有機栽培で、化学調味料や食品添加物は不使用のメニューとなっていて、動物性の食材は使用しないヴィーガン対応のものもあります。私もランチでよく利用しています。
事業拡大はあくまで結果
ベンチャーバンクが社員の幸せと健康を追求しているのは、社員の幸せと健康が具現化できれば、その社員が生み出すブランドやサービスは必ず世の中に受け入れられ、結果として、お客様の幸せと健康に寄与できると考えているからです。
ベンチャーバンクはこれまで20以上のブランドやサービスを創出してきましたが、必ずしも事業拡大を目的とはしていません。あくまでも、社員の幸せが根幹にあって、その実現に向けた愚直な取り組みが、事業の創出につながっています。今年中に、全く新しい2つの事業をローンチする予定があり、今からワクワクしています。
現在は一定基準に成長したブランドを分社化し、5つのグループ会社となっています。それは各々が託された事業に特化することで、その強みを更なる成長につなげてもらおうという目的です。ベンチャーバンクはこれからも、社員の幸せと健康を第一義とする「幸せインキュベーションカンパニー」であり続けます。

(まとめ:田村知子=フリーランスエディター/写真:村田わかな)
ベンチャーバンク社長兼CEO(最高経営責任者)

