社長就任で一念発起、10kg以上の減量に成功【ベンチャーバンク 佐伯信行社長兼CEO】
第1回 会食は焼き鳥店でカロリーを抑える
佐伯信行=ベンチャーバンク
ポジティブに転じる言葉で自己暗示
例えば、困難な状況にあるときは「今、すごくヤバイぞ」などと言葉にして言います。「ヤバイ」と言葉にしてまずい状況であることを認めると、「そんな状況にあっても生きている自分って結構スゴイぞ」ということに気づきます。そうして自己暗示にかけることで、自分の心理的力量を上げていくんですね。すると、自分の力だけではどうにもならないから、誰かに相談してみよう。相談するなら誰が最適だろう?」と自ら考え、行動につなげることができます。そして、相談者の協力を得て状況が進展したときには、「ヤバイ、協力してもらったおかげでなんとかなったぞ、スゴイな」と、「ヤバイ」という言葉がポジティブな意味合いに変わるんです。
思い返せば、流通・小売企業で複合商業施設のプロデュースや運営管理、事業再生や新規事業開発といった業務に従事していた30代にも、「ヤバイ」「スゴイ」が口ぐせになっていました。当時は仕事を終えるのが明け方になり、帰宅しても8時には出社するような生活を送っていて、「この状態はヤバイ!」「この状態でも生きてる、ヤバイ! スゴイ!」とよく言っていました。そうすることで、自分のモチベーションを維持・向上させていたのでしょうね。
私の場合は「ヤバイ」「スゴイ」といった言葉ですが、自分を鼓舞する口ぐせを持つことは、心身の健康につながる心理的力量を高めるのに有効な方法の1つだと思います。
ヨガの呼吸法で心身を鎮める
ベンチャーバンクには2014年に入社しましたが、当時は今より10kg以上太っていました。2016年に社長に就任することになり、「美と健康」の領域で事業を展開している企業の代表が太っていては示しがつかないと一念発起し、健康管理に気を配るようになりました。

まず取り組んだのが、それまで全くしてこなかった運動です。最初はベンチャーバンクが運営しているEMSワークアウト「Evolv(エヴォルヴ)」に通いました。EMSは「Electric Muscle Stimulation」の略で、電気の刺激によって直接筋肉を動かすシステムです。元々はリハビリテーションなどで使われていた技術ですが、アスリートがトレーニングに応用したことで注目を集めました。EMSを活用した専用のボディスーツを着用してトレーニングを行うことで、着用しない場合と比べて約3倍の運動効果が見込め、効率よく筋肉を鍛えることが期待できます。私の場合は、2カ月間で11kgの減量に成功。当時はきつくて着れなかったこのジャケットも、着こなせるようになりました。
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