テクノロジー会社らしい方法でストレス解消と社員交流【レノボ・ジャパン ベネット社長】
第2回 ストレスフルな仕事への対応と社員コミュニケーション
David Bennett=レノボ・ジャパン
様々な分野で活躍する一流人が実践する健康マネジメント術を紹介する本コラム。今月は、最新のスマートテクノロジーを通して、生活や仕事に様々なイノベーションを提供しているレノボ・ジャパンの代表取締役社長に2018年5月に就任した、デビット・ベネット氏に話を伺っている。今回はベネット社長のストレス解消法や、社内クラブ活動について話していただいた。

アプリを使った呼吸法と瞑想で精神的安定を図る
精神的な安定を得るためには、1日10分程度、アプリを使ったメディテーション、瞑想もやっています。数年前から使っているのは、『Oak』というアプリケーションです。これはガイディッド・メディテーションと呼ばれていて、呼吸法や瞑想の仕方を指示してくれます。ガイドに合わせてやっていると、非常に心が落ち着いてきます。
開発したのはケビン・ローズという人で、私たちのようなテクノロジー業界の中ではとても有名なんです。彼はもともと独自のテクノロジーを使ったウェッブサイトの開発者で、グーグルでも働き、今はベンチャーキャピタルもやっています。そんな人物ですから、同じ業界で働く人たちが仕事から受けるストレスのことを非常に理解しています。それを軽減しようとして作ったのです。
呼吸法は、「Deep Calm」に「Box」、「Awake」という3つの方法があります。Deep Calmは気持ちを落ち着けたいとき、Boxは集中力を高めたいとき、Awakeは朝の目覚めに行うものです。これらは2分ほどで終わります。アプリに表示される円形の表示に合わせて、静かに鼻から息を吸って一旦止める、そして口から吐き出すということを繰り返すだけですが、この呼吸法だけでも体がリラックスして精神的にも落ち着くので、大変効果があると感じています。
メディテーションは、やり方を指示してくれる「Mindful」とガイドなしの「Unguided」などの方法があります。僕がやっているのはMindfulです。バックグラウンドに流れる音を選ぶことができて、雨の音や川の流れの音、チャイムなども選んで10分間目を閉じているんです。ガイドの声も男性と女性が選べます。その指示通りにすると、終わって目を開けた時には、周りの色が非常に明るく、はっきり感じるんです。その瞬間に、日頃感じているストレスが解消している感じがして、気持ちが落ち着いているんです。
あまり詳しくないのでわからないのですが、最近流行っているマインドフルネスというストレス解消や休息法と非常に近いものだと思います。呼吸法や瞑想法は、ICTやテクノロジーとはかけ離れた世界のように思うかもしれませんが、ストレスフルな仕事をこなす中で精神的な健康状態を健全に保つには大変に有効で、大切な方法だと感じています。
以前は毎日やっていましたが、今は1週間に1回、2回、夜寝る前にやっています。ただ、忙しくて、すごくストレスがたまっているのを感じたときには、ミーティングとミーティングの間に自分のオフィスでやることもあります。そのとき大切なのは、携帯電話をオフにすることですね。そうしないとすぐに誰かからの連絡がきて中断してしまいますから(笑)。