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現役エージシューターの「山あり、谷あり、ゴルフあり!」

社長の座と引き換えに、58歳から始めたゴルフライフ

第1回…ゴルフ未経験の銀行マンがエージシューターになるまで【金子勝男さん】

 高橋健二=ノンフィクションライター

ハンドルをグリップに見立てて握り方をチェック

 やがてジャンボ尾崎が1970年にプロデビューし、日本に空前のゴルフブームが出現する。仕事は相変わらず忙しかったが、その合間を縫ってゴルフの練習にも熱が入った。週に1回、日曜日は必ず練習場に行く。それも朝から出かけ、納得がいかなければいったん昼食をとるために自宅に戻ってから、午後に再び練習場に向かった。さらに平日は―。

 「当時は毎日残業が夜10時頃まで続き、なかなか定時には帰れなかった。だからせめて週に1日くらいは定時に帰ろうと『早帰り日』を決めたのですが、もちろん、真っすぐ家に帰らず、練習場に直行していました(笑)」(金子さん)

 営業でクルマを運転するときはハンドルをゴルフのグリップに見立てて握り方のチェックし、電車に乗ればつり革にぶら下がって左手の小指側3本で握る感触を確かめた。さらに揺れるバスの中では、両足の拇指丘(親指の下にあるふくらみの部分)に体重を乗せて、安定したアドレスの感覚をつかんだ。それほど夢中になった甲斐があって、40歳になる前にシングル入りを果たした。

難しい顧客への営業もゴルフ談義で打ち解ける

 金子さんのゴルフ熱は、仕事面でもプラスになった。

 「まず社内で名前を覚えられました。社内コンペの成績が社内報に掲載され、ベスグロ(ハンデなしの最高スコア)になってたちまち名前が知れ渡りました。営業に出かけた先が難しいお客さまだと評判の相手だったのに、玄関に置いてあったクラブの話からゴルフ談議になって、とたんに打ち解け合ったこともある。そうしたことは一度や二度ではなかったですね」(金子さん)

 だが、それでも銀行マン時代は仕事あってのゴルフ。もっとラウンドしたくても、コースに出るのは月に2回がせいぜいだった。

58歳でキッパリ社長の座を明け渡す

 金子さんが仕事を忘れて心おきなくゴルフに打ち込めるようになったのは、58歳になってからである。横浜支店長を務めた後に、51歳で関連会社の社長に就任したため、“予定”が少々狂った。

 「当時は55歳定年だったので、その年になったらきっぱり辞めるつもりでいた。ところが、はからずも関連会社の社長を任されたため、やめるのが3年遅れました。ゴルフ三昧の生活に入ったのは58歳の時です」(金子さん)

ドライバーの飛距離230ヤードで、同年代の中ではもちろん“飛ばし屋”に属するが、それよりも狙ったところを外さない方向性のよさが目立つ。
[画像のクリックで拡大表示]

 経営を任される立場を自ら捨てるというのは、ある意味で『清水の舞台から飛び降りる』に等しい決断だったに違いない。それまでの苦労が大きかったほど、人は権力の座を放したがらないものだ。だが、金子さんはあっさり手放した。自らが固く誓った「晩年は自分のために使いたい」という思いを実現するために、である。

 「仕事では、もうやりたいことは十分にやり尽くした、という思いもありました」(金子さん)。リタイア後、ラウンド数は一気に月に8~10回に増えた。

 しかしながら、サラリーマンの定年後は往々にして、『毎日が日曜日』という城山三郎の小説にあるような怠惰な日々に陥りやすいともいわれる。そうした中でかえって老いが進み、心身の健康を損なうといった皮肉めたい人生に変わることもある。

 毎日が日曜日にしないために金子さんは何を考え、どのように行動したか。次回、「思い切って捨てた」ことから始まった、金子さんのエージシューターの道のりについてご紹介していこう。

*)次回(8月18日公開)は、『ゴルフ三昧の余生のために掲げた3つの目標』をお届けします。ぜひ、ご覧ください。

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