「吸う」ときに働く筋肉を「吸いながら」ストレッチすれば、呼吸にかかわる筋肉に驚くほど弾力性が生まれるという。呼吸が深くなるのはもちろん、姿勢も良くなる医師考案の“呼吸筋”ストレッチ。今回はデスクワークの合間にも簡単にできる、首と肩の吸息筋ストレッチを紹介。悩ましい“こり”を解消しよう!
息を「吸う」筋肉を伸ばして、首こり、肩こりを解消!

前回ご紹介した(関連記事:「呼吸筋ストレッチで胸と背中を刺激、美しい姿勢に」)胸や背中の“吸う筋肉”をストレッチしたら、次はもう少し上の首や肩の“吸う筋肉”で同様に行ってみよう。
「首」と「肩」は凝りの2大地帯。凝りを感じて、首や腕を回して、痛みを和らげている人も多いだろう。試しに、“吸いながら”首や肩をストレッチしてみよう。効果感がまったく違うことに気づくはずだ。
「首には“吸う筋肉”が集まっている。首と、そして首からつながる肩を、息を吸いながら伸ばすことで、凝りまで解消される」(東京有明医療大学の本間生夫教授)。
そもそもこのストレッチは、ぜん息やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)といった呼吸困難感が強い人のために考案されたもの。だから、すべてのストレッチに「呼吸が浅い」「ちょっと息苦しい」といった呼吸の不快感を改善する効果がある。
さらに、「“吸う筋肉”は、胸の上部に集まっている。『胸がすく』『胸がスッキリした』という言葉があるように、実は、ここは情動に関わる脳の部分と密接であることが研究で分かっている。だから、“吸う筋肉”をしっかりストレッチすれば、不安感などの解消も期待できる」(本間教授)。単なるストレッチではないことをぜひ体感して!
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