Check5 肩や首が凝ってない?
肩や首の筋肉も、実は呼吸に深く関わっている。そのため、肩や首の筋肉が凝っていると、深い呼吸になりにくい。意識して、深い呼吸を行えば、逆に凝りもほぐされる。
Check6 ため息をよくつく?
順天堂大学医学部の小林弘幸教授は、「普段浅い呼吸で交感神経が優位だと、ため息をついて副交感神経優位に切り替えようとする。ため息はいわゆる“リカバリーショット”」と話す。
Check7 胸の上を押してさすると痛みがある?
胸の上、肋骨の間を手で押しながらさすると痛みを感じる人は、「肋間筋が硬くなり、呼吸が浅くなっている」(コンディショニングトレーナーの有吉与志恵さん)。
次回は、深い呼吸に導く「呼吸法」を紹介します。
(写真:岡﨑健志/イラスト:トキア企画(今牧良治、野村憲司)/モデル:下枝 愛)
本間生夫さん
東京有明医療大学 副学長 教授

昭和大学名誉教授。医学博士。東京慈恵会医科大学卒業。1986年より昭和大学医学部第二生理学教室教授。専門は呼吸神経生理学。著書に『呼吸を変えるだけで健康になる』(講談社+α新書)など。
柿崎藤泰さん
文京学院大学 保健医療技術学部 教授

理学療法士、医学博士。昭和大学藤が丘リハビリテーション病院リハビリテーション部などを経て、現職。専門は呼吸器や運動器疾患の理学療法。「Reebok TAIKAN」のウェアを監修。「呼吸が深いと、体幹も安定しやすい」
椎名由紀さん
呼吸アドバイザー
早稲田大学第一文学部哲学科卒。体内対話株式会社代表。白隠禅師の呼吸法で不調を克服し「ZEN呼吸法」としてメソッド」化。東京・原宿のスタジオを中心に講座を開催。著書に『呼吸。美メソッド』(双葉社)など
帯津良一さん
帯津三敬病院 名誉院長
東京大学医学部卒業後、東京大学病院第三外科などを経て帯津三敬病院を設立。統合医療の第一人者として、がん治療に中国医学、気功などを取り入れ効果を上げている。『ゆっくり呼吸で病気は治る!』(宝島社)など著書多数。
小林弘幸さん
順天堂大学医学部 教授
自律神経研究の第一人者。数多くのトップアスリートのコンディショニングとパフォーマンスの向上指導にかかわる。日本体育協会公認スポーツドクター。著書に『便秘・ダイエット・不眠・ストレスに効く!! セル・エクササイズ』(学研パブリッシング)ほか多数。
有吉良志恵さん
コンディショニングトレーナー
陸上競技選手として活躍後、運動指導者としての30年以上の経験を生かして独自のメソッドを確立。現役アスリートから高齢者まで幅広く運動・生活改善アドバイスを行う。著書に『ブレスダイエット 呼吸でやせる!』、『奇跡の呼吸力 ― 心身よみがえるトレーニング』(ちくま新書)など。
(出典:日経ヘルス2013年7月号)