機能性表示食品って本当に安全なの?
第3回 選択と利用は消費者の自己責任
村山真由美、川崎敦子=フリーエディター・ライター
この4月に新たに登場した「機能性表示食品」の素朴な疑問シリーズ。今回は安全性と消費者の自己責任について解説する。
(第1回「機能性表示食品の登場であなたの買い物かごの中身が変わるかも」はこちら、第2回「トクホよりも表現自由度が高い機能性表示食品」はこちら)
Q7 どんなふうに安全性が確保されるの?
機能性表示食品の安全性は、企業が自らの責任で評価する。評価の方法には3つあり、
- 今までに食べられていたかどうかの食経験
- 食経験に関する情報が不十分な場合、既存情報による安全性の評価
- それでも不十分な場合は、動物や人を使った安全性試験の実施
のいずれかによって行われる。
たとえば、既に届け出がなされている「ナイスリムエッセンス ラクトフェリン」については、下記のような形で安全性を評価している(PDFはこちらで閲覧可能)
また、すべての食品について、医薬品と機能性関与成分との相互作用(同時に体に入ることで、互いの作用が増強したり減弱したりしないかどうか)の評価を行うことが必要となる。機能性関与成分が複数にわたる場合は、機能性関与成分同士の相互作用についても評価しなければならない(下表参照)。
機能性表示食品は、医療品とは異なり、誰でも利用できるため、万一健康被害が生じた場合、急速に被害が広がるおそれがある。そのため、企業は健康被害の情報を入手したら、不十分な情報であっても速やかに消費者庁及び保健所に報告することとされている。
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