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バドミントンを楽しく学んでうまくなる! 小椋久美子の基本レッスン

スマッシュの基本レッスン

第6回 力強さを生み出す“タメ”をつくることが大切。

 バドミントン・マガジン(ベースボール・マガジン社)

もっとも決定力の高いショットであるスマッシュ。シャトルの特性を考えると、その1本で必ず決まるとはいえませんが、効果的に打てば相手を劣勢に追いやり、甘い返球を誘って次に得点できる確率が上がります。今回は、そのための基本ポイントを紹介しましょう!

基本をチェック! “タメ”をつくり体重移動をしながらスイング

正面から

 基本的なフォームは前回紹介したクリアー(関連記事:「クリアーの基本レッスン」)と同じです。クリアー、カット、スマッシュのオーバーヘッドストロークは同じフォームから打つのが理想ですから、打つ瞬間まで相手に“どのショットを打つのか”を悟られないようにしましょう。力みすぎると、パワーがうまくシャトルに伝わりません。体もブレて、ミスにつながります。一度に肩、ヒジ、手首に力を込めるのではなく、『肩→ヒジ→手首』の順に力を連動させ、インパクト時に最大限の力を出せ るようにスイングしてください。

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横から

 スマッシュの打点は頭・体の前です。クリアーは天井方向に向かって高く、遠くへ打ちますが、スマッシュは高い打点からコートに向かって打つため、角度をつけるために頭・体の前でシャトルをとらえることが大事。また、体重移動がスマッシュの精度アップにつながるので、打つ前に軸足で“タメ”をしっかりつくり、スイングの勢いと地面からの反動を使って体ごとラケットを前へ出すようにスイングしましょう。

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《オグPOINT!》 “タメ”をつくるときは体がブレないように
ヒザを軽く曲げて安定させる

 スマッシュの力強さを生み出すには“タメ”がとても大切。シャトルを打つ前は軸足(右利きの場合は右足)に体重を乗せ、スイングと同時に逆足へ体重移動をさせていきます。

 “タメ”をつくるときは体がブレないように、ヒザを軽く曲げて安定させること。深く曲げすぎると重心が後ろにかかりすぎて、パワーをうまく発揮できません。

 また、“タメ”をつくる際も、前に出る意識を忘れないこと。頭を後ろに下げすぎないように注意してください。

おすすめ練習メニュー

 連続してスマッシュが打てるように、動きをつけた練習に取り組みましょう!

Practice 1: スマッシュ&ネット

練習方法

 “相手の体勢を崩すスマッシュを打った”と想定。甘く上がってきた球に対して素早く前に動き、プッシュを打つ。プッシュ後は、ふたたび大きくシャトルを上げてもらい『スマッシュ→プッシュ』を繰り返す。

MEMO
  • 高い打点でスマッシュを打つことを心がける。
  • 前に出るときは頭を下げないように、胸を張って進む。
  • 高い打点でプッシュを打つ。
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Practice 2: 跳びつきスマッシュ

練習方法

 ホームポジションから両サイドに上がった球を、ワンステップで跳びついてスマッシュ。左右交互に連続で打ち込む。慣れてきたら、低いロブなどに対するカウンター攻撃を想定してスマッシュを打つ。

MEMO
  • ジャンプしながら肩を引いて“タメ”をつくる。
  • 腹筋に力を入れ、空中でスマッシュを打つ。
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レベルアップ練習

 ダブルスでは後衛からの攻撃がポイント源になります。連続してスマッシュを打ち続けるスタミナやスマッシュ後の動きを考えた練習を行ないましょう!

Case: スマッシュの質とコースによってポジショニングを考える

練習方法

 練習者はコート後方からスマッシュを打つ。2人のパートナーは、大きくレシーブを上げて練習者を左右に振る。

ケース・バイ・ケース

 ダブルスの後衛が連続でスマッシュを打つには、少しでもよい体勢で打つことが大切。1~2本であれば体勢を崩さずに打つこともできますが、3、4、5本…と続けて打つ場合は体や打点が下がったり、頭がブレてミスにつながります。スマッシュを打った後は体勢を戻し、いち早くシャトルの下に体を持っていくようにしてください。

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スマッシュ後のポジショニング(ダブルス)
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(写真:BBM、取材・文:佐々木和紀)

小椋久美子(おぐら くみこ)さん
小椋久美子(おぐら くみこ)さん バドミントン元五輪代表。スポーツインストラクター。四天王寺高を卒業後、三洋電機に入社し、02年全日本総合シングルス優勝。その後は潮田玲子とのペアで全日本総合5連覇、07年世界選手権銅メダル、08年北京五輪8強などの好成績を残した。10年に現役を引退。現在はジュニアを中心としたバドミントンの普及活動を行なっている。
この記事は、ベースボール・マガジン社「バドミントン・マガジン」からの転載です。