日経グッデイ

バドミントンを楽しく学んでうまくなる! 小椋久美子の基本レッスン

クリアーの基本レッスン

第5回 フットワークを使いシャトルが頭の前にある状態に

 バドミントン・マガジン(ベースボール・マガジン社)

前回はプッシュ&レシーブについて、基本ポイントなどをご紹介しました。普段の練習での成果はいかがでしょうか? 今回のテーマはクリアーです。有利なラリーを展開していくために必要なショットの1つですから、確実に打ちこなせるようになってくださいね!

基本をチェック! クリアーを奥までしっかり飛ばそう!

正面から

 クリアーは相手のコート奥まで高く飛ばすショットなので、大きな力が必要になります。し かし、遠くに飛ばそうと意識しすぎて力んでしまうと、力はスムーズにシャトルに伝わりません。ポイントは、打つ前までリラックスした状態をつくり、打つ瞬間に力を込めてスイングすること。振り出してからヒジ、手首をしっかり使うとスイングスピードが上がって飛距離が伸びます。

[画像のクリックで拡大表示]

横から

 クリアーの打点は頭・体の少し前。頭の真上や後方で打ってしまうと遠くに飛ばないので、フットワークを使ってシャトルが頭の前にある状態をつくりましょう。インパクト後は、体全体を使って前に押し出すように動きます。打った後でその場にとどまったり、上に向かって跳んでも飛距離が出ません。前に出ることを忘れないように!

[画像のクリックで拡大表示]
《オグPOINT!》
打球後にコートの真ん中に戻るなど、動きをつけて打つ

 試合ではコートのなかを縦横無尽に動かされ、フォームが崩れた状態で打つことも少なくありません。

 基本打ちの練習では“クリアーが来る”とわかっているので止まった状態で打ってしまいがちですが、打ったらコートの真ん中(ホームポジション)に戻るなど、毎回動きをつけながらクリアーを打ちましょう。

 また、頭・体のブレがミスショットにつながるので、体幹部分―とくに腹筋―に力を入れて打つこと意識してください。

おすすめ練習メニュー

 動きながらミスなく打つために、フットワーク、フォーム、打点を意識しましょう!

Practice 1: クリアーの後にホームポジションへ戻る練習

練習方法

 クリアーを打った後に素早くホームポジションに戻り、逆コースに上がってきた球をクリアーで打つ。正しいフォームで打てるようになってきたら、サービスライン付近にイスを置き、クリアーを打った後にイスにタッチし、ふたたび打ちにいく。

MEMO
  • 打点がつねに頭の前にあるようにフットワーク を意識する。
  • クリアーを打った後、シャトルを目で追いながら体をホームポジションに動かす。
  • 慣れてきたらストレート、クロスに打ち分ける。
[画像のクリックで拡大表示]

Practice 2: クリアーと、カット&ドロップの打ち分け

練習方法

 クリアーと同じフォームでカット&ドロップ(関連記事:「ドロップ&カットの基本レッスン 」)を打ち分ける練習。クリアーやカットを打った後はホームポジションに戻り、上がった球に対して、ふたたび同じ位置でクリアーやカットを打つ。

MEMO
  • 相手に「何を打つか」を悟られないように、同じフォームで打つ。
  • ミスをしないようにコントロールを意識する。
[画像のクリックで拡大表示]

レベルアップ練習

 シングルスでは、左右に振られながらクリアーを打つ状況が多くなります。ホームポジションから素早く左右に動く意識を持って練習に取り組みましょう!

Case: クリアーで相手を崩す練習

練習方法

 練習者はコート後方からクリアーやカット&ドロップなどを打ち、2人のパートナーを前後に動かす。コート全面をカバーするために、ホームポジションに素早く戻ること。

ケース・バイ・ケース 1

 クリアーを中心にラリーを行ない、相手の戻りが遅ければカット&ドロップを打って前後に揺さぶっていきます。最初は相手の体勢やポジションを確認するために、クリアーを高く奥まで上げることを意識。また、左右に振られても対応できるように、シャトルの軌道を見ながらホームポジションに戻りましょう。

[画像のクリックで拡大表示]
ケース・バイ・ケース 2

 疲れてくると動きが遅くなり、打点がバラバラになってくるので、フットワークを使ってしっかり体の正面でシャトルを打てるようにしてください。クリアーを確実に打てるようになってきたら、低く速い軌道のドリブンクリアーを打つなど、クリアーのバリエーションを増やしていきます。

[画像のクリックで拡大表示]
Off Court Column バドミントンの奥深さを伝えるために…

 2014年12月に行なわれた全日本総合では、NHKで放送された女子ダブルスの解説をしました。総合の解説は初めてでしたが、バドミントンの魅力、おもしろさを伝えることを意識するようにしました。

 決勝の経験者としての目線で話そうとする義務感もあったのですが、コートでの緊張感や選手の考えを 代弁することを重視しながら、ラリーの展開や流れを説明することでバドミントンの奥深さをもっと伝えられる…と思うようになったからです。それが思い通りにできなくて冷や汗をかくときもありますが、私なりの解説も少しずつ出せるようになってきました。

 J SPORTS でも解説する機会がありますので、試合を観ながら私の解説にもちょっとだけ耳を傾けてください(笑)。

(写真:BBM、取材・文:佐々木和紀)

小椋久美子(おぐら くみこ)さん
小椋久美子(おぐら くみこ)さん バドミントン元五輪代表。スポーツインストラクター。四天王寺高を卒業後、三洋電機に入社し、02年全日本総合シングルス優勝。その後は潮田玲子とのペアで全日本総合5連覇、07年世界選手権銅メダル、08年北京五輪8強などの好成績を残した。10年に現役を引退。現在はジュニアを中心としたバドミントンの普及活動を行なっている。
この記事は、ベースボール・マガジン社「バドミントン・マガジン」からの転載です。
日経グッデイ春割キャンペーン