おなかの張り・ガス、抑えたい 糖質の種類で改善も
8時間絶食、腸内を掃除 ゴロゴロ寝で放出
日本経済新聞電子版
「おなかが張って苦しい」「おならが多いうえ、においが気になる」など、おなかのガスの悩みはつきない。忘年会などで食べたり飲んだりする機会が増える季節。いつもにも増して症状が気になるという人もいるのではないか。専門家にガスが増える原因と対処法について聞いた。

腸内にたまるガスのもとは大きく2つある。口から飲み込んだ空気と腸内で発生するガスだ。東邦大学医療センター大森病院総合診療科(東京・大田)の瓜田純久教授は「最も多いのは飲み込んだ空気に含まれる窒素ガスで、全体の半分強。残りは腸内細菌が作る水素ガスや二酸化炭素、メタンガスなど」と話す。
空気は、食べたり飲んだりする時に入る。早食いの人やストレスで奥歯を噛みしめる人は、飲み込む量が増えやすい。ゲップはそんな空気を外に出す手段なので、胃から腸に移動させないためにも我慢しない方がいい。
食べ過ぎ注意
一方、腸内で発生するガスは腸内細菌が作り出す。小腸で吸収されない食物繊維などは大腸に移動して腸内細菌のエサになり、細菌が分解する過程でガスが出る。
「男性でガスが増加する一番の原因は食べ過ぎ。女性では野菜の取り過ぎが目立つ」と瓜田教授。消化吸収できない分は腸内細菌のエサになる。健康のためにと食べた野菜が腸内ガスという副産物を生む。
- 次ページ
- 注目されている低FODMAP食