大掃除前にツッパリ運動 関節の「滑り」悪さ解消
肩を柔らかくして腰痛防止 肩甲骨もなめらかに
日本経済新聞電子版
【動作1】上伸ばし(左右交互に10回)
まずは「上伸ばし」(動作1)から。手のひらを胸に向けて指を伸ばし、脇を締めて肘を曲げる。手のひらの向きを保ちながら、片腕ずつ伸ばして上げられる範囲で高く上げる。左右交互に10回繰り返そう。
【動作2】押し込み(10秒×2セット)
続いて「押し込み」(動作2)。胸の前で手のひらを合わせて合掌のポーズをとる。肘を横に張って、息を吐きながら両方の手のひらを押し合う。10秒程度続けよう。
【動作3】ツッパリ運動(左右交互に10回)
次は「ツッパリ運動」(動作3)。肘を曲げた状態で手首を直角に反らす。手首の付け根で空気を押し上げるようなイメージで、手首の直角を保ったまま、相撲のツッパリのように手のひらを反対側の斜め上に向けて押し出し、腕を伸ばす。左右交互に10回ずつ繰り返す。
3つの動作を2セット繰り返したら、再び両腕を伸ばして体側にそろえてから、耳に添えるようにゆっくりと上げてみよう。運動前に同じ動きを試した時と違いを感じることができれば、肩関節の潤滑が進んだといえる。
動作(1)で関節を滑らかにして、(2)で関節をやや開き、(3)で日常動作における肩の滑りを促す。肩関節に加えて、肩甲骨のなめらかな動きも生み出すことができるだろう。さらには腰など他の部位の不調を防ぐことにつながる。
滑りの悪さは、動かすことでしか防げない。忙しい年の瀬も身体への小さな気配りを忘れずに、メンテナンスを心掛けよう。
(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)
[NIKKEIプラス1 2017年12月2日付]