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胃腸ほぐし体操で食欲の秋満喫 まず腹部触り状態確認

 日本経済新聞電子版

食材の収穫期を迎えおいしいものが出まわるなか、つい食べ過ぎて胃腸が悲鳴を上げている人が多いかもしれない。そこでお薦めなのが、胃腸をきめ細かくメンテナンスする体操。健康体で食欲の秋を満喫しよう。

モデルは早稲田大学スポーツ科学学術院非常勤講師・渡辺久美

 夏に比べ日照時間が短くなってくると、満腹感を促し食欲を抑えるホルモンのセロトニンの分泌が減る。これも食欲の秋といわれる要因の一つとされる。一方、季節の変わり目のこの時期は自律神経が乱れがちで胃腸も機能低下しやすい。そこで効果的なのが胃腸を積極的に動かす体操と、直接刺激するもみほぐしを組み合わせたエクササイズ。体の声を聴くようにセルフチェックし挑戦しよう。

 まずは(1)腹部全体のセルフチェック。椅子に座って(寝転んでもよい)、両手でみぞおちのあたり、みぞおちと臍(へそ)の間、臍の下3センチメートル程度の3カ所を触ってみる。皮膚がカサカサしていないか、冷えていないか確認しよう。腸の位置が下がっていると、血行が悪くなり老廃物がたまりがち。冷たく、カサカサしていればその可能性がある。

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 次に胃腸の働きに影響する(2)横隔膜もチェック。肋骨の一番下の部分(肋骨下弓)にゆっくり手指を入れ、スムーズに指の第一関節あたりまで入ればいい。横隔膜が凝り固まっていると、腸のぜん動が円滑に進まない。

 胃腸を活性化するには、腸が下がらないようにし、横隔膜なども柔軟にしておく必要がある。そうした目的を明確にしてエクササイズに臨む。

 最初に手を擦り合わせて(3)手を温める。その上で(4)横隔膜ほぐしをする。肋骨下弓の中央部に手を入れ、大きく息を吸って5秒程度で上体を反らせ、続いて息を5秒程度で吐きながら上体を丸めるように戻す。続いて(5)腹部全体をほぐす。両手を身体の前で組み、手のひらを返す。5秒程度かけて息を吸いながら、両腕を上げていく。5秒程度かけて息を吐きながらもとに戻す。3~5回程度繰り返す。

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 胃腸の動きに関係する(6)腹横筋もほぐす、両腕を組んで手のひらを返した状態で両腕を上げる。大きく息を吸って5秒程度かけて息を吐きながら横に倒すようにして脇腹を伸ばしてみよう。

 次は、(7)お腹まわりと骨盤の内側から腸を直接もみほぐして活性化する。あおむけに寝転びお腹を緩め、両手でお腹を時計回りに摩ってみる。さらに脇腹あたりに手を添え、骨盤の内側に指を入れ込むようにしてほぐしてみよう。

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 最後は(8)全身のストレッチ。大きく両腕・両脚を開き、右腕と左足、左腕と右足というように身体を斜めに引き伸ばすようにする。それぞれ5秒程度で、左右交互に3回程度繰り返す。余裕があれば、(9)お腹伸ばしも試したい。腹ばいになり、身体の横に肘をついた状態で息を吐きながら10秒程度、上体を起こす。

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 また、姿勢も胃腸の働きに影響するので注意する。スマートフォンを操作している時や、リュックサックの肩紐の長すぎによる前かがみは避ける。何気ない生活習慣が胃腸を圧迫する。便利さが落とし穴とならないようにしたい。

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(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)

[NIKKEIプラス1 2019年11月2日付]

この記事は、日本経済新聞電子版「フィットネス」からの転載です。