凝り・痛み、筋膜が原因? 体のよじれをほぐそう
パソコンやスマホの使い過ぎに注意
日本経済新聞電子版
不調ため込まず
そこで筋膜の柔軟性・伸縮性を取り戻すために行いたいのが「筋膜リリース」だ。リリースとは制限を解放するという意味。コラーゲン線維とエラスチン線維がねじれて寄り集まった状態を解きほぐすのが、その基本目的。1つの筋肉を一定方向に伸ばすストレッチと異なり「縦、横、斜めとさまざまな方向へつながっている筋膜を、連動的に伸ばしほぐしていく」と竹井教授。
筋肉を局所的に押しもみするマッサージもあるが、これは筋膜のよじれを直すのには的確な方法とはいえないという。滝沢院長は「アイロンがけのように、できるだけ広い範囲をじんわり伸ばすのが良い」と話す。無理せず、あくまで穏やかに、ゆっくりと。エラスチン線維は10秒ほどで伸びるが、コラーゲン線維が伸びるには時間がかかる。「慣れたら1プロセスにつき90秒以上行って」(竹井教授)
筋膜リリースのやり方には複数の方法がある(図参照)。竹井教授が薦めるのは、なかでも肩甲骨回しと体の側面伸ばしを組み合わせたリリース法だ。右腕を頭上に上げ、左腕を腰の後ろに回して、両ひじを直角に曲げる。両方の肩甲骨を、後ろから見て反時計回りに回すように腕を動かしてキープ。さらに右足を左足の前で交差し、体を左に倒してキープ。さらに鼻を左肩に近づけるように首を回してキープ。これを反対側も行う。
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