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意外に多い「やせメタボ」 運動で改善、習慣づけを

筋肉の質が低下、脂肪筋に

 日本経済新聞電子版

 田村准教授らが日本人男性114人を調べた最新の研究結果では、肥満には分類されないBMI23以上25未満の人でも、高血糖、脂質異常症、高血圧のどれか1つでもあると、肥満の人とほぼ同程度に筋肉でのインスリンの働きが低下していることが判明した。

 また、体力の低下や活動量(歩行量)の低下、脂質の多い食事、脂肪肝、GPTという肝機能を示す検査数値が異常、または正常内だが高めの場合も、インスリンの働きが低下しやすい傾向にあった。これらに該当する人は筋肉の質が低下している可能性がある。

 「対策は、運動が最も効果的。脂肪筋は運動の効果が表れやすく、内臓脂肪や皮下脂肪よりも早く減る」と田村准教授。実は脂肪筋は長距離ランナーにも多く、この場合はインスリンの働きに異常はない。「アスリートパラドックス」と呼ばれる現象だ。持久的な運動によって脂肪の質が変わり、毒性を発揮しにくくなるからと考えられる。

30代から量減少

 一方、筋肉の「量」も無視できない。筑波大学大学院人間総合科学研究科の久野譜也教授は「筋肉の衰えというと高齢者の問題と思いがちだが30代から減少し始める。年に約1%ずつ減り、70代では20代のほぼ半分になる」と指摘する。

 加齢に伴って筋肉が減るのを「サルコペニア(筋肉減少症)」と呼ぶ。じわじわ進み自覚症状は乏しいが「同じ仕事なのに以前より疲れやすい」「少しの段差につまずく」などが兆候だという。

 進行すると日常生活に支障が出たり、寝たきりになったりすることもある。さらに怖いのは「サルコペニア肥満」だ。筋肉が減ったところに脂肪が蓄積した状態をいい、久野教授らの調査では60代から増え始め、70代では約3割の人が該当するとみられる。特に女性に多い。筋肉に置き換わるように脂肪が増えるため、見た目では肥満とわかりにくいこともある。「単なる肥満よりも高血圧などの生活習慣病にかかりやすい。さらに転倒骨折や認知症の危険性も増す」と久野教授。

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