仕事中眠い もしかして…睡眠時無呼吸症候群かも
男性40代から患者増/動脈硬化リスク高く
日本経済新聞電子版
治療は睡眠中に鼻につけたマスクから空気を気道に送り込む「CPAP(シーパップ)療法」が基本になる。「いびきや無呼吸がゼロになり、続けるうちに血圧や血糖値が下がる人も多い」(村田院長)。
無呼吸が1時間に20回以上ある場合は保険適用になり、1カ月の費用は約5千円。無呼吸が1時間に20回以上あり、治療を受けていないSAS患者の8年後の生存率は63%という報告もある。
軽症の場合は、下あごを固定するマウスピースを使い、無呼吸を起こりにくくする。
最大の原因は骨格とはいえ、SASには予防法もある。まずは太らないこと。太ると気道が狭くなり、SASが悪化する。深酒をすると筋肉がゆるみやすいので、過度の飲酒は控えよう。
葛西准教授は「最近の研究から、塩分の摂取量が多いとSASが悪化する可能性があることが分かった」と話す。のどの粘膜がむくんで気道が狭くなるため、と考えられている。運動も有効。SAS患者に運動させると、無呼吸が減ることが確認されている。
寝るときはあおむけよりも横向きの姿勢がおすすめだ。舌の落ちる角度が変わるので気道をふさぎにくく、いびきも少なくなる。
(ライター 伊藤和弘)
[NIKKEIプラス1 2018年9月8日付]
