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トピックス from 日経電子版

台風の季節は片頭痛注意報 気圧の変化、知って対策を

 日本経済新聞電子版

 「低気圧によって人の体はむくみがちになる。このむくみが脳血管にも及んで片頭痛が起こりやすくなる」と話すのは東京女子医科大学(東京・新宿)客員教授の清水俊彦医師だ。夏から秋口にかけて、しばしば台風の接近するシーズンは片頭痛患者にはつらいシーズンとなる。

 平田病院長によると「片頭痛患者は女性が男性の4~5倍と圧倒的に多く、特に20~40代の女性に集中している」という。これはセロトニンが女性ホルモン(エストロゲン)の分泌と密接に関係があるからと考えられ、月経や排卵日前後に片頭痛が起こりやすいのはこのためだ。不規則な食生活や過激なダイエットで女性ホルモンのバランスが乱れても、片頭痛の原因になることもある。

 清水医師によると、日本人はがまん強く頭痛に耐えようとする傾向がある。医療機関にかからずに治そうとして、市販の頭痛薬に頼る場合もあるが、片頭痛の根本的な治療薬でないと度重なる服用がかえって頭痛を引き起こすケースもある。

 また、医療機関にかかったとしても頭痛に詳しくない医師だと「ただの頭痛で心配ない」と鎮痛剤(頭痛薬)を処方してすませてしまうこともある。「頭痛は立派な病気」だけに、清水医師は頭痛専門医がいる病院・クリニックなどでの受診を勧める。

 頭痛外来などで専門医が片頭痛患者に処方するトリプタン製剤は「血管のセロトニン受容体に作用し、血管の収縮と炎症物質の放出を抑制する」(清水医師)。片頭痛の根本原因に直接作用し、痛みを大幅に軽減できる薬だ。

 強い光が誘因することもあるので、夏場の外出時にはサングラスと日傘を準備しておきたい。家庭内でも、蛍光灯やパソコンのブルーライトを避け、できるだけ柔らかい光の照明器具を選ぶ。また、水分補給では硬水のミネラルウオーターがお薦め。脳血管を安定させる作用があるマグネシウムが多く含まれている。

 「どうせ治らない痛みだから」とあきらめるのではなく、片頭痛についてくわしく知ることが、症状の改善と予防につながる。

(ライター 大谷新)

[NIKKEIプラス1 2019年8月17日付]

この記事は、日本経済新聞電子版「病気・医療」からの転載です。

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