水虫、種類に合わせ治療を 市販薬の前に専門医に相談
塗り薬は1カ月以上、足の裏全体に
日本経済新聞電子版
入浴後が効果的
水虫の治療には、白癬菌を死滅させる抗真菌薬の塗り薬や飲み薬を使う。近年はテルビナフィンやブテナフィンといった、医療機関で処方される抗真菌薬と同じ成分を含む市販薬が薬局でも手に入る。そのため、皮膚科を受診せず、市販薬で治そうとする人も多い。
そこで注意したいのが、種類と治療薬の選択だ。清教授は「自己判断で市販薬を使うと、症状を悪化させることがある」と指摘する。
例えば「趾間型の場合、ジクジクした症状があるときに抗真菌薬を使うと、かぶれや二次感染を起こすことがある。まずはステロイド剤などで乾燥させてから治療する」(清教授)。市販薬を使ってから受診すると、顕微鏡でも白癬菌が確認できず、正しい診断の妨げになることもある。
白癬菌が爪の奥に潜む爪白癬は、飲み薬を使って体の内側から治す治療法がメーンとなる。現在は塗り薬も2種類あるが、いずれも医師の処方が必要になる。「市販薬も正しく使えば効果が期待できるが、自身での見極めが難しい。まずは皮膚科の専門医に診てもらうことが完治の近道」(仲院長)
塗り薬は正しく塗ろう。インターネットを通じて医薬品情報を提供する「お薬Q&A Fizz‐DI」の薬剤師、児島悠史さんは「薬は症状のある部分だけでなく、両足の指の間から足の裏全体に塗る。1日1回、皮膚が清潔な入浴後に使用すると効果的だ」と話す。1回に片足に塗る量は、チューブ入りの薬なら人さし指の第一関節分が目安。「10グラム入りチューブなら、1カ月で3本程度を使う」(児島さん)
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