水虫、種類に合わせ治療を 市販薬の前に専門医に相談
塗り薬は1カ月以上、足の裏全体に
日本経済新聞電子版
日本人の4~5人に1人が悩んでいるともいわれる水虫。夏は汗で蒸れて症状が出やすい時期だ。菌に対する間違った知識や自己流のケアがもとで悪化したり、長引いたりする人が後を絶たない。また、よく似た症状を水虫と勘違いしているケースも少なくないという。水虫の種類とそれぞれの正しい治療法や予防法をまとめた。

足の指先や足裏がかゆいと水虫を疑う。水虫の正体である真菌に詳しい仲皮フ科クリニック(埼玉県川越市)の仲弥(わたる)院長は「水虫だと思い受診する人の約半数が湿疹やかぶれなどの場合が多い」と話す。専門医でも見た目では判断が難しいことも。顕微鏡で白癬(はくせん)菌がいるかどうかで診断する。
白癬菌とはカビ(真菌)の一種。水虫は白癬菌が皮膚の表面の角質に繁殖して起こる感染症だ。足や爪に感染、それぞれ足白癬や爪白癬と呼ぶ。
足の場合、3つのタイプがある。指の間にできる趾間(しかん)型、水ぶくれのようなものができる小水疱(すいほう)型、皮膚が硬くなる角質増殖型だ。かゆみや痛みを伴うのは趾間型と小水疱型。これらが慢性化すると角質増殖型に移行することが多い。
ただ「角質増殖型はかゆみがないため、単なるかかとのガサガサだと思っている人もいる」と、帝京大学医学部付属溝口病院(川崎市高津区)皮膚科科長の清佳浩教授。「冬になるとかかとが割れるという人は、今の時期に顕微鏡で水虫かどうかを調べてもらうといい」(清教授)
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