楽に脂肪が減る 初心者もできるスロージョギング
膝など痛めにくく、メタボ改善効果も
日本経済新聞電子版
笑顔を保ちながらゆっくり走る、疲れにくいのに脂肪が減る――従来の走り方のイメージを覆すのが「スロージョギング」だ。少し走っただけでくたびれてしまい、続けられなかったという人も一度試してみよう。

スロージョギングとは歩く程度のゆっくりした速度で走るジョギング法で、福岡大学の田中宏暁・スポーツ科学部教授が考案した。速く走るのではなく、楽に走るのが目標だ。体力を消耗しない走り方のため、走ることが苦にならず、結果として長い距離を走れるようになる。
スポーツ科学が専門で自身もランナーの京都学園大学健康医療学部の木村みさか教授は「ランニングに比べて体への負担が少なく、高齢者など比較的体力のない人にも勧められる方法だ」と話す。
あえてゆっくり走るのには理由がある。走る速度が上がると、エネルギー源として糖を多く消費し、エネルギーを生み出した後に乳酸が発生する。乳酸がたまらないギリギリの速度でゆっくり走ると、疲労を感じることなく続けることができ、エネルギー源として脂肪を積極的に消費する。
速度がゆっくりであっても、足を引き上げたり地面を蹴ったりするため、ウオーキングと比べて太ももやお尻の大きな筋肉をより多く使うことができる。
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- 足指の付け根付近で着地