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ストレスきっかけに適応障害 うつ病との違いは?

 日本経済新聞電子版

著名人が適応障害を理由に休業するというニュースを耳にしたことがあるかもしれない。どのような病気なのか。うつ病とは何が違うのか。ストレスが原因だと聞くが、どう対処すればよいのか。注意点をまとめた。

写真はイメージ=123RF

 環境の変化になじめず、気分が落ち込んだり、不安になったりする。ストレスがかかる状況にうまく対応できず、心身のバランスを崩す。社会生活にも支障を来すようになる。これが適応障害と診断される典型的な状態だ。

 抑うつや不安、イライラ、集中力の低下などの精神的な症状だけでなく、不眠や食欲低下、動悸(どうき)、腹痛といった体の不調も表れやすい。遅刻や欠勤、過度の飲酒など行動の変化を伴う場合もある。

 適応障害は原因がはっきりしているのが特徴だ。転職や転勤、転校、結婚・離婚、育児、被災、対人関係のトラブルなどに伴うストレスがきっかけになる例が目立つ。

 米精神医学会による診断基準(DSM―5)ではストレスのかかる状況が始まって3カ月以内に症状が表れ、そのストレスがなくなれば、6カ月以内に改善するとされる。岡田クリニック(大阪府枚方市)の岡田尊司院長は「ストレス状況が解消すれば、回復は比較的早い」と指摘する。

 うつ病に関してはストレスだけでなく、性格や体質など別の要因も関係して発症するとされる。生活や職場の環境を改めたとしても、すぐにはよくならない。川村総合診療院(東京・港)の川村則行院長は「うつ病はセロトニンなどの脳の神経伝達物質の減少をはじめ脳の働きに関係するため、回復には時間がかかる」と説明する。

 帝京大学医学部付属溝口病院(川崎市)精神科の張賢徳客員教授は「最近の自殺者急増の背景として新型コロナウイルス禍での適応障害やうつ病の増加が考えられる。症状が悪化する前に手を打つことが大切だ」と強調する。適応障害が悪化してうつ病になってしまうこともある。

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