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トピックス from 日経電子版

寝過ぎ・眠れぬ…1700万人 睡眠障害、自分で簡易診断

 日本経済新聞電子版

 最もよい対策は「日中の生活の改善だ」(内山教授)という。以前に比べ眠れなくなったと心配すると、ますます眠れなくなる。無理に長時間眠る必要もない。日中に適度な運動を心がけ、眠りやすい状態を保つようにするのがよいようだ。

 「眠れなくなった」といってすぐ睡眠薬に頼るのは避けた方がいい。特に広く使われている「ベンゾジアゼピン系」には注意力を散漫にし、時にふらつきを起こす副作用が指摘されている。薬物依存を招きやすく、長期の服用が健忘症を引き起こす危険も潜む。

 寝ると足がむずかゆくなる「むずむず脚症候群」の場合、睡眠薬は効かない。鉄分の不足や運動神経の異常な興奮などが原因と考えられ、いまでは専用の治療薬が実用化されている。

 サノフィが1989年に発売した「アモバン」を皮切りに、従来に比べ副作用の心配が少ない睡眠薬も増えてきた。武田薬品工業の「ロゼレム」や製薬会社MSDの「ベルソムラ」のように、睡眠に関わる神経細胞の分子機構の研究に基づく新薬も登場した。

 三島部長は「症状に合わせて的確な睡眠薬を服用するうえでも専門医による診断が大切だ」と強調する。

作業効率低下や事故 損失 年3.4兆円の試算

 睡眠障害は経済的にどれほどの損失をもたらしているのだろうか。過去にいくつかの試算が出ている。

 最初に試算をまとめたのは米国。議会が睡眠障害の諮問委員会を作り、1991年に「目覚めよアメリカ」と題した報告書をまとめた。治療に要する医療費のほか職場の生産性の低下、事故による損失などを含め年間1300億ドルと試算した。根拠となるデータが粗く、やや過大評価していると受け止められている。

 日本では内山教授らが05年に会社員へのアンケートを基に試算した。作業効率の低下や欠勤などの影響、交通事故の有無と程度の調査を加え年間3兆4694億円と算出した。医療費は入っていないので、実際の損失額はもう少し増える可能性があるという。

 睡眠障害の早期発見と治療は、個人の生活の満足度を高めるだけでなく、国の医療費の削減にも役立つ。

(編集委員 永田好生)

[日本経済新聞朝刊2015年5月31日付]

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