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トピックス from 日経電子版

口の渇きの悩み リラックスした食事、最良の薬

 日本経済新聞電子版

歌も効果的

 口の中の病気と心の病気を合わせて治療しようという心療歯科の歯とハートクリニック(東京・港)の渡辺和代院長は、「一人暮らしの人や夫婦で会話が少ないと唾液は出にくいことが多い。歌を歌う、週に1回でも友人とおしゃべりをして食事をするなどしてほしい」と助言する。

[画像のクリックで拡大表示]

 唾液が減ってきたと感じたら、「笑顔で食事をしているか」「姿勢が前かがみで舌が歯に当たって緊張していないか」「良くかんでいるか」「運動をしているか」などをチェックするとよい。心配なら、医療機関で量に問題が無いかどうか調べてもらう方法もある。

 水をたくさん飲んでも唾液は出ない。「逆に舌がはれぼったく、水ぶくれになり、唾液のまわりが悪くなる人が多い」(柿木教授)

 植田教授は25年間、リハビリを指導してきた経験から、簡単な口のストレッチを勧める。「体や口に麻痺(まひ)が残っていても意識して笑顔をつくり、感情を込めた運動で副交感神経が刺激され唾液が出ることを発見した」と話す。ポイントは「ほほ笑み」の顔をつくってから始めることだという(上図参照)。

 唾液の役割は様々。消化酵素で食べ物を胃や腸で消化しやすくなるようにするほか、口から入るウイルスや細菌の増殖を防ぐ。酸性になりがちな口の中を中性に戻して、虫歯や歯周病になりにくい環境に保ち、唾液に含まれる成分は歯の表面のエナメル質を修復する。唾液は健康のバロメーターと考え、潤滑に出るようケアを心がけたい。

更年期の女性、免疫病のことも

 女性の場合、月経の直前や月経時に普段よりも強く喉の渇きを感じる人が多いといわれる。この時期は卵巣から出る女性ホルモンの一つ、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増える。ホルモンのバランスが変わることが、唾液を出すために働く自律神経にも影響し、唾液が減るという。

 一方、40代後半の更年期にさしかかった女性が気をつけたいのが、口の渇きとともに、目も乾く「シェーグレン症候群」。自分の体を免疫細胞が攻撃して起きる自己免疫疾患だ。原因は遺伝やウイルスのほか「ホルモンの影響もあると考えられている。念のため診察を受けてほしい」と渡辺院長は話す。

(ライター 高谷 治美)

[日経プラスワン2015年5月9日付]

この記事は、日本経済新聞電子版「健康づくり」からの転載です。

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