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肩のつらいこり、脇の筋肉の硬さから

 日本経済新聞電子版

「慢性的な肩こりでつらい」「肩を回しにくくなった」「痛みで腕が上がらず、仕事や家事にも支障がでる」――。加齢とともに増えてくる肩の不調だが、その原因は肩以外の場所にある可能性もある。肩を健康な状態に保つコツを専門家に尋ねた。

 誰でも一度はやったことのある、ボールを山なりに投げるオーバースロー(上手投げ)の動作。小さな子どもでもできるが、実はヒト以外ではチンパンジーなどサルの仲間の一部だけができる。腕を前後左右に大きく回せる自由度の高い肩の関節のおかげで可能になっている。

肩甲骨が中心に

 肩を動かすのに一番重要な働きをしているのは肩甲骨だ。肩の背中側についている三角形の骨で上腕の骨は主に肩甲骨を介して胴体とつながっている。肩甲骨の特徴は、「上腕三頭筋」など腕の筋肉、「僧帽筋」や「広背筋」など背中の筋肉、「小胸筋」など胸の筋肉など様々な筋肉とつながっていることだ。

 昭和大学藤が丘リハビリテーション病院(横浜市青葉区)の筒井広明教授は「肩甲骨は、いわば軟らかい筋肉の海のなかに浮かんでいる船のような存在」と解説する。この肩甲骨を取り囲む筋肉群が腕のスムーズな動きを担っているのだが、そのせいで肩は全身からの影響を受けやすい。

 筒井教授が肩こりで悩む患者の体を調べてみると、「体の脇の筋肉が硬くなっているなど、肩以外の場所にもともとの原因が見つかることもある」と話す。また、四十肩や五十肩は肩の老化が原因と思われがちだが、運動不足によって体全体の動きの滑らかさが失われることで発症しやすくなっているのだという。

 例えば、近くにある物を取ろうとしたとき、若いときには意識しなくても体全体を目的の物の方に向けて取るが、運動不足が続くと体がついていかず腕だけを動かすことになりがちだ。すると、肩の筋肉の一部に負担がかかり関節に炎症を起こすことになる。

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