頭痛や眠気、春のせい? 2分間「頭痛体操」が有効
日本経済新聞電子版
花粉症も追い打ちをかける。「花粉症で夜の眠りが妨げられ、睡眠の量と質が低下する人も多い」(林田院長)。眠気と睡眠不足による頭痛を招きやすい。鼻詰まりで頭に十分な酸素を送れなくなることもあり「花粉症も頭痛の原因になる」(臼田講師)。
これらの不調を防ぐには、食事や睡眠といった生活のリズムを整えて、自律神経の乱れを抑えることが大切だ。入浴や運動などでリラックスを図ってストレスを緩和し、夜は十分な睡眠をとる。パソコンやスマホの操作は覚醒を促すので、夜間は控えめにしたい。寝不足の日が続かないように、7時間から8時間の睡眠を2日に1回は確保するよう心がける。
ただし寝過ぎも頭痛の原因になる。休日の寝だめも要注意だ。「昼間にどうしても眠気を感じるときは、20分から30分程度の短い昼寝をするといい」と林田院長。花粉症対策の薬を飲む人は、日中は眠気を起こしにくい抗アレルギー薬を選ぶとよい。
春は陽気のイメージが強いが、毎日の気温の変化や、昼と夜の気温差が大きい場合もある。上着やストールを活用して寒暖差に対応するのも、不調対策として有効だ。
頭痛の対策には腕を振る頭痛体操がお薦めだ。まっすぐに立ち、肘を曲げて手を胸の位置まで上げる。頭を正面向きから動かさないようにして、腕の力を抜いて両肩を大きくリズミカルに回す。1回あたり2分間を目安に続ける。「首や肩の筋肉をほぐすと脳の痛みを調節する経路を刺激して、片頭痛の予防と緊張性頭痛の緩和に効果がある」と臼田講師は説明する。頭痛が起きているときは逆効果になるので、控えておこう。
(ライター 武田京子)
[NIKKEIプラス1 2017年4月15日付]