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トピックス from 日経電子版

その睡眠薬必要ですか? 変化の春、正しく服用

過剰摂取に副作用リスク、「日誌」つけて生活改善

 日本経済新聞電子版

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 東京慈恵会医科大学の小曽根基裕准教授によると睡眠薬の服用者の多くが、実は薬をやめたいと思っている。「悪い作用もあるのではないか」と次第に不安になるからだ。いつまで飲み続ければよいのかわからず、勝手に中断してしまう人もいる。

 本当に薬が必要なのかは、患者が自身の状態を医師にしっかりと伝えて判断を仰ぐしかない。小曽根准教授は「床に入っても10分以上寝付けないと不眠症だと考える人がいるが誤りだ」と話す。不眠の結果として「日中に機能障害があるか」が重要だという。昼間、元気に散歩などができ、昼寝もせずに済むようなら不眠症とは違うかもしれない。

 「いつ不眠が始まったのか時期を聞けば、だいたい原因がわかる」(小曽根准教授)。たとえば上司とうまくいかないのが原因と思うなら、いくら薬を飲んでも解決しない。職場環境の改善のために産業医に協力を求めることもある。

 効果的な治療のためには患者自身が不眠の実態や原因を把握し、理解することが大切だ。小曽根准教授や三島部長は睡眠日誌が役立つと考える。何時に床に就き、眠りに落ち、目覚めたかなどを可能な限り細かく患者に記載してもらい、それを見ながら医師と患者が話し合う。薬に頼りすぎない解決の糸口が見えてくることも多いという。

高齢者、目立つ「過眠」 30~40代は不足がち

 不眠を訴える高齢者には、実際は眠る時間が長すぎる「過眠」が目立つという。ふとんの中に10時間もいて、「眠れない」時間を差し引いても5時間ほど眠っているといった例だ。

 本人は短すぎると感じるが、年齢が上がるにつれて睡眠時間は短くて済むようになる。60代以上の人が8時間以上眠ろうとすると苦労するという。個人差はあるが、5時間台で問題がない人もいる。

 ただ30~40代は本当に寝不足で、日中に機能障害がみられることも多い。リーマン・ショック後、いったんは減った残業が再び増えて寝る時間が遅くなったのが一因と考えられている。

  睡眠時間は短くても質を上げれば大丈夫だと考えて薬を飲む人もいるが、日中の生産性が上がったことを示すデータはない。必要な睡眠時間には個人差があるが、早めに帰宅し時間に余裕をもって床に就くのが一番だと専門家は口をそろえる。

(編集委員 安藤淳)

[日本経済新聞朝刊2016年4月10日付]

この記事は、日本経済新聞電子版「病気・医療」からの転載です。

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