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トピックス from 日経電子版

カフェインとりすぎ注意 錠剤など普及、増える中毒

 日本経済新聞電子版

若者中心に広がる

 日本中毒学会(東京・中野)が救急医療機関38施設から回答を得た調査によると、11年度から15年度の間にカフェイン中毒で救急搬送された患者は101人で、このうち3人が死亡していた。97人が錠剤を服用し、患者の年齢の中央値は25歳だった。13年度以降の搬送が86人で全体の85%を占めたという。

 調査した埼玉医科大の上條吉人教授(救急医学)は「カフェイン錠剤はドラッグストアやインターネット通販で手軽に買えるため、若者を中心に広がっている。一度に大量に摂取すると死に至る危険性があることが十分に認識されていない」と指摘する。

 1日当たりの摂取量については、日本では「個人差が大きい」などとして、明確な基準を設けていないが、中毒患者の増加を受け、国はリスクも知ってもらうため対応を強化している。

食品安全委員会が市民向けに開いたカフェインに関する勉強会(2018年3月、大阪市)
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 内閣府の食品安全委員会はホームページ(HP)でカフェインの影響などを解説する「ファクトシート」を公表。17年度にはカフェインの安全性をテーマに市民向けの勉強会を東京、大阪、札幌で計4回開き、約180人が参加した。

 勉強会ではコーヒーやお茶に含まれるカフェインの量や、海外で示されている適切な摂取量などを説明し、19年度にも全国での開催を計画しているという。

 厚労省もHPで、いずれもカフェインを含む医薬品と飲料の併用を避ける必要があるとして、医薬品の使用方法などを記載した「添付文書」をよく読むよう呼びかけている。

 このほか、カフェインを多く含む飲料と酒を同時に摂取すると、アルコールによる健康への悪影響を受けやすくなるとする米国疾病予防管理センター(CDC)の指摘も紹介している。

◇     ◇     ◇

海外で錠剤購入規制 成人「コーヒー3杯分」推奨

 海外では一部にカフェインの摂取量の推奨基準があるほか、錠剤の購入量を規制する動きもある。

 カナダ保健省やドイツの研究機関は、健康な成人の1日当たりの最大摂取量として400ミリグラム(コーヒー3杯分程度)を推奨している。子供はカフェインへの感受性が高いとして、カナダ保健省は大人よりも摂取量を制限する基準を定めている。

 特に注意が必要になるのは妊婦だ。

 英国食品基準庁は2008年、カフェインを過剰摂取すると流産や胎児の発育の遅れを招く恐れがあるとして、妊婦の1日の最大摂取量を200ミリグラムにするよう求めた。世界保健機関(WHO)も胎児への影響は確定していないとしながらも16年に妊婦の1日の摂取目安を300ミリグラムと示している。

 一度にカフェイン錠剤を大量に飲んで死亡するケースが相次いでいることを受け、欧米の一部の国では一度に購入できる量を制限している。

 日本では薬剤師の説明がなくても、ドラッグストアやネット通販などでカフェイン錠剤を簡単に購入できる。医療関係者からは「一度に購入できる量を制限すべきだ」との声も上がっている。

(加藤彰介)

[日本経済新聞朝刊2019年3月18日付]

この記事は、日本経済新聞電子版「病気・医療」からの転載です。

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