足の裏に痛み… 足底腱膜炎、足休めて衝撃波で治療も
日本経済新聞電子版
8割の患者が緩和
近年注目を集めているのが体外から衝撃波を当てる治療法だ。尿路結石などの治療に使われてきた装置だが、2012年から足底腱膜炎も保険が適用された。
対象となるのはストレッチや薬物療法などで半年以上痛みが消えない人で、患部に低出力の衝撃波をあてて、だんだん出力を上げる。高橋医師は「衝撃波なので多少、痛みを感じるが、麻酔を必要とするほどではない。患者の様子を見ながら出力を上げる。1回15~20分程度で終わる」と話す。
衝撃波の治療は約1カ月の期間をあけて3回程度実施するのが一般的だ。高橋医師によると、患者の約8割で足の痛みが大幅に軽減した。一時的に痛みが出る人もいるが副作用はほとんどないという。
高橋医師の患者では治療前の痛みを10とすると、治療3カ月後に痛みが0~5のレベルに軽減した人が77%に上った。ただ、高齢者に多い脂肪組織の炎症が原因の痛みには効きにくいという。
歩きはじめに痛みを感じる足底腱膜炎に対し、何もしなくても痛みが出る、かかとだけでなく足の裏全体が痛むといった場合は、別の病気を発症している可能性もあるので注意したい。肥満は足の痛みだけでなく生活習慣病の要因にもなるので、暴飲暴食を避けて、バランスのとれた食生活などを心がけることで改善するのが得策だ。
(川口健史)
[日本経済新聞夕刊2015年3月27日付]