しもやけ、春先にも 温度差大きく血管に負担
日本経済新聞電子版
野村皮膚科医院(横浜市)の野村有子院長は「高齢者や子供にしもやけは多いが、大人でも起こる」と話す。野村院長はしもやけの人を症状や体質などから判別するチェックシートの活用を提案する。ビタミンE入りの保湿用クリームで手足を上手にマッサージする方法も患者に指導している。実践すれば、治療や予防の効果が得られるという。
指にとるクリームの量は人さし指の第一関節より先にたっぷり付ける程度。これが片方の手または足の分だ。クリームをすり込むようになじませた後、指の付け根から指先に向かって指を1本ずつほぐすようにマッサージする。爪の両側や根元もつまむようにほぐす。手の親指と人さし指の間や、足裏のツボなどを指圧してマッサージすると血行がよくなる。手袋やゆったりとした靴下も活用しよう。
「マッサージを毎日、夜寝る前や風呂上がりに実践すれば、冷え防止にもつながる」と野村院長は訴える。ケアを続ける目安は「暖房がいらなくなるまで」だ。ケアをせず、しもやけになっても症状を放置すると、悪化して患部がぐじゅぐじゅになってしまう。その場合、傷の深さに応じたステロイド系の塗り薬や抗生物質を使うことになる。
ただ、寒さが和らいでも症状が長引く場合、しもやけではなく膠原(こうげん)病などが隠れている可能性もある。早めに医療機関を訪れるよう注意したい。
(八木悠介)
第一三共ヘルスケア「くすりと健康の情報局」のページ(http://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/40_simoyake/index3.html)
◆血行を改善するマッサージ法を紹介
ユースキン製薬「自分でできるマッサージ」(http://www.yuskin.co.jp/about/massage/)
[日本経済新聞夕刊2015年3月8日付]