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白内障、広がる治療の選択 メガネ不要3焦点レンズも

 日本経済新聞電子版

 ただ多焦点レンズが万能というわけではない。目に入ってくる光を2カ所ないし3カ所に振り分ける仕組みのため、単焦点レンズと比べコントラストが低いという。また夜間に瞳孔が大きくなっている時に光がにじんだり流れて見えたりして気になる人もいるという。

 本を読む場合も、文字のコントラストが弱いため、メガネを使った方が見やすいといって実際に使う人も多いという。ビッセン宮島教授は「メガネを使うことに問題が無ければあえて多焦点を選択する必要は無い」と説明する。

 一方で「メガネ無しの生活を希望する人にとっては多焦点レンズはまさに夢のようなレンズ」(ビッセン宮島教授)だが、多焦点レンズは、単焦点レンズに比べて費用負担も大きい。同教授は「価格面を含め、単焦点と多焦点の違いを十分に理解して、納得して決めたほうがよい」とアドバイスする。

◇     ◇     ◇

保険外 負担100万円も

 保険の対象となる単焦点レンズでは、3割負担の場合で片目で3万~4万円だ。一方、多焦点レンズは、原則、自己負担だ。扱う医療機関もまだ限られている。負担額は施設によって差があり、片目で30万~100万円になる。多焦点レンズの種類によっては、生命保険の先進医療特約の対象になるものもあり、保険の加入者が給付金が受けられる制度を利用したケースも多かったが、4月以降は多焦点レンズがこの制度の対象外になることが決まっているので注意が必要だ。

 白内障になって、いったん濁ってしまった水晶体を元に戻したり、進行を確実に遅らせたりする薬は今のところない。手術で水晶体を取り出して、その代わりに眼内レンズを入れるのがほぼ唯一の治療法だ。白内障手術は全国で年間140万件以上行われている最も実施件数の多い手術の一つだ。

 手術方法は単焦点も多焦点もほとんど変わらない。点眼麻酔の後、黒目と白目の境目のあたりを切り開いて、超音波によって水晶体を細かく砕いて吸い出し、眼内レンズを挿入する。手術自体は10~20分で終了する。日帰り手術も広く行われている。

(編集委員 吉川和輝)

[日本経済新聞夕刊2020年2月26日付]

この記事は、日本経済新聞電子版「病気・医療」からの転載です。

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