冷えや腰痛、関節痛 「足の底」伸ばして改善
足指曲げ伸ばし 筋肉刺激して足の機能アップ
日本経済新聞電子版
1. 足の機能を足指曲げでチェックしよう
アーチ機能を保つには、足底筋群を適度に刺激し、柔軟性と筋力を保つことが大切。足底筋群と全身を一緒に動かして、多くの筋との連携を促すことが特に重要になる。
運動前に足底筋群の元気度を「足指曲げ」(写真1参照)で確認しよう。足指が真上から見えるように椅子に座り、足指を土踏まずに向けてできる限り曲げる。足の爪が隠れて見えない状態が目標だ。
2. 足首と足指周りをストレッチ
始めに足首と足指周りをストレッチする(写真2)。片足を軽く後ろに引いて、足の甲を床に付け、ゆっくりと足首を正面に押し出すようにして伸ばす(A)。次に、くるぶしを足の外側に押し出すように伸ばす(B)。
続いて足指を前後に曲げる。片足を前に出し、足指の上側を床に着けてつま先を折り曲げる。甲側の第二関節から指の付け根にかけて伸ばす(C)。今度は足を後ろに引いて、つま先立ちをする時のように足指を甲に向けて曲げ、指の腹から付け根にかけて伸ばす(D)。1ポーズあたり10秒が目安だ。
3. 全身と連動した足底筋トレーニングで鍛えよう
次は全身連動型のトレーニングだ(写真3)。壁や椅子に手を添えて、両足をそろえて立つ。かかとを合わせて足指を軽く反らせつつ、つま先を開いていく(つま先反らし)。
両足のつま先を合わせたまま、足裏を縮めるように足指を曲げて、左右のかかとを離す(かかと開き)。最後につま先をそろえて、かかとをゆっくりと高く上げる。(かかと上げ)
いずれも8秒ほどかけて、ゆっくり滑らかに動いてほしい。2~4セットほど続ける。下腹をへこませるようにして、足から膝、腰、上体を意識しながら取り組もう。お尻を突き出したり、腰が反ったりしないように注意する。
終わったら、再度(1)で足の状態のチェックを。運動前よりも足指が曲がり、爪が見えにくくなっただろうか。
足の手入れ時には、爪や皮膚の様子に加えて元気度も確認してほしい。足底筋群に適度な刺激を与えるのを習慣づけたい。
(早稲田大学スポーツ科学学術院 荒木邦子)
[NIKKEIプラス1 2018年2月3日付]
