夜中に何度も目覚める 睡眠障害? 早めに受診を
無呼吸症候群などにも注意
日本経済新聞電子版
まず昼も夜も頻尿なのかどうかを確認。昼も頻尿なら前立腺肥大症、過活動ぼうこうといった病気の可能性があるので泌尿器科で治療する。
一方、夜だけ頻尿となる夜間多尿の場合、生活改善で症状が良くなることも多い。様々な理由で夜間に作られる尿の量が増える。例えば、脚がむくみやすい人は昼間に下肢にたまった水分が夜間に腎臓に戻るため、睡眠時の尿量が増える。
こういった場合は、定期的に運動をするなどで脚のむくみをとるほか、夜の飲食は就寝3時間前までにすませるようにすると良い。夕食後落ち着いたら、ゆっくりと入浴することも有効だ。
早く寝過ぎない
こうしたケアをしても中途覚醒が治らない場合はどうしたらいいのだろう。内山主任教授は「中途覚醒やその他の睡眠障害の治療は、睡眠薬など薬だけではなく、患者の睡眠習慣の改善と合わせることが大切だ」と話す。睡眠薬も飲めばすぐ眠れるほど強力なものではないので、薬だけに頼らない「眠れる習慣」づくりが欠かせないという。
内山主任教授が注目するのは1日の睡眠時間(量)。健康を維持するためには十分に長い睡眠時間が必要だと考え、できるだけ睡眠がとれるように早く「床」に入ろうとしがち。「実はこの行動が中途覚醒の原因の一つになっている可能性がある」(内山主任教授)
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- たかぶった脳を鎮める新薬登場