何となく気分が塞ぐ、ちょっとしたことでイライラしてしまう…。そんな心の不調は、日ごろの食生活が原因かもしれません。気をつけるべきポイントはたったの3つ。たんぱく質が豊富な食事を心がけ、ビタミンB群をたっぷりとり、糖質を減らすこと。そこで、3つのルールに即した、朝・夜・おやつの簡単レシピを紹介。第2回は、小腹が空いたときの間食の選び方。甘い物をできるだけ避け、血糖値の乱高下を防ぐことが大切です。たんぱく質が豊富なチーズや、ビタミン、ミネラルいっぱいのナッツがオススメです。
空腹時に甘い物は避け、たんぱく質、ビタミンが豊富な食品をとる

小腹が空いたときこそ、糖質が少ない“おやつ”をとりたい。これは血糖値をコントロールすることにもつながり、急激に上がって、下がることで起こる「イライラ」や「うつうつ」を防いでくれる。
間食としてお薦めなのが、チーズやナッツ類。例えばプロセスチーズは約23%がたんぱく質の食材で、糖質を抑えながら不足しがちなたんぱく質を補うことができる。チーズを選ぶときはエメンタールやエダムなど、ハードタイプの方がたんぱく質が豊富だ。
一方、ナッツ類にはビタミンやミネラル、食物繊維を多く含み、GI(下記参照)が低く血糖値の安定に良い食材。次に紹介するレシピのようなおやつにするもよし、そのまま食べるでもよし。持ち歩きやすいので、バッグにいつも忍ばせておこう!
次のページからは、間食に向いたレシピを紹介。
レシピ[4] カリカリチーズ

レンジで温めるだけ 持ち歩きもできる 簡単イチオシ!
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1人分
- ビタミンB1: 0.02mg
- ナイアシン: 0.2mg
- たんぱく質: 16.7g
- 食物繊維: 0.3g
材料(作りやすい分量)
- スライスチーズ(溶けないタイプ) …… 4枚
- 青のり・煎りゴマ・粗びきコショウ …… 各適量
作り方
- (1) スライスチーズを3等分に切り、青のり、炒りゴマ、粗びきコショウを振る。
- (2) 平らな皿にオーブンシートを敷き、(1)をのせて、ラップをかけずに、電子レンジで4~5分加熱する。
- (3) レンジから出し、チーズがまだ軟らかい場合はさらに30秒、カリッとなるまで加熱する。
ワンポイント・アドバイス
加熱が終わったら、すぐに取出す。カレー粉や桜エビ、黄な粉などをトッピングしてもおいしい。
レシピ[5] クリームチーズボール

ドライフルーツのほのかな甘みが ◎
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1人分
- ビタミンB1: 0.12mg
- ナイアシン: 0.9mg
- たんぱく質: 13.4g
- 食物繊維: 3.6g
材料(直径3cm大のチーズボール7~8個分)
- ナッツ(クルミなど好みのもの)、ドライフルーツ(レーズンやアンズなど) …… 各25g
- クリームチーズ …… 100g(室温で軟らかくしておく)
作り方
- (1) ナッツとドライフルーツを細かく刻む。
- (2) ボウルにクリームチーズを入れてよく練り、(1)を入れて混ぜ、ひと口大に丸める。
ワンポイント・アドバイス
クリームチーズを早く軟らかくしたいときには、電子レンジで10~20秒加熱すると軟らかくなる。
レシピ[6] ナッツバー
しっかりかめて腹持ちもいい
1人分
- ビタミンB1: 0.38mg
- ナイアシン: 10.4mg
- たんぱく質: 19.9g
- 食物繊維: 8.2g
材料(9cm×3cmのバー4~5本分)
- 好みのナッツ …… 3/4カップ
- ハチミツ・キビ砂糖 …… 各大さじ2
- レーズン …… 大さじ2
- 全粒シリアル(できれば無糖のもの) …… 3/4カップ
作り方
- (1) 好みのナッツを粗く刻む。
- (2) 鍋にハチミツとキビ砂糖を入れて沸騰させ、(1)とレーズンを入れて混ぜる。火を止めて、全粒シリアルを加えてよく混ぜる。
- (3) バットや弁当箱など角型の容器にオーブンシートを敷き、(2)を入れオーブンシートで覆い、上からしっかり押す。粗熱が取れて固まったら、食べやすい大きさに切る。
ワンポイント・アドバイス

加糖の全粒シリアルを使う場合には、キビ砂糖を大さじ1に減らす。ナッツは、市販のミックスナッツでOK。写真は、ピーナッツ:アーモンド:クルミ=2:1:1。
(取材・文:武田京子/撮影:小林キユウ)
マリヤ・クリニック 院長

新宿溝口クリニック チーフ栄養カウンセラー

(出典:日経ヘルス2011年3月号)
