日経グッデイ

足裏セルフマッサージで不調をリセット

硬くなった足裏を基本のメソッドでほぐす

リフレクソロジー式! 脚疲れ、胃腸トラブル、肩首の凝りを解消

足裏は“体の調子を映し出す鏡”であることを知っている人は多いかもしれない。そこで、足裏をほぐす基本のケアから、肩や首の「凝り」や、頑固な脚の「むくみ」などに効果的なセルフマッサージを紹介。リフレクソロジー式の反射区を使って、足裏から体の不調をリセットしよう。

不調に合わせて反射区を押すだけ

 足裏をもんでもらうと、それだけでとても気持ちのいいもの。脚の疲れや冷え、むくみが改善されるばかりか、なんだか体全体もすっきり軽くなる。

 そんな心地良さを求めて、仕事帰りに足裏マッサージサロンに立ち寄る人も多いのでは?

 リフレクソロジストの市野さおりさんは「コツさえわかれば、プロから受けるようなマッサージが自分でもできます」という。

 そこで、基本の足裏マッサージから、「脚の疲れ、むくみ」「便秘、胃の痛み」「肩、首の凝り」といった、いざというときの不調別マッサージまで、目的に応じたケアを紹介。早速、試してみよう!

まずは足裏にある反射区を知ろう

 足裏には、体の各器官や臓器と相応してつながっているゾーンがあるとされ、これを「反射区」と呼んでいる。反射区を押したりもんだりすることで、相応する器官や臓器に刺激を与えて、機能を活性化させるのが足裏マッサージの目的だ。例えば、胃の調子が悪い場合、足裏の胃の反射区をマッサージすることで、不快な症状が和らぐといった具合。

 東洋医学でいうツボは「点」でとらえるが、リフレクソロジーにおける反射区は「面(ゾーン)」として広範囲を指す。そのため専門家でなくても、比較的簡単に正しいゾーンを探せるのがメリットだ。

 足裏の反射区は下図のとおり。内臓の位置が左右対照でないように、各臓器の反射区も左右が異なっていることがわかる。

足裏の反射区は左と右で相応している器官が違う
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固まって動かない足裏をほぐす 「押す」「開く」「曲げる」のが基本

 エアコンの影響や運動不足で、あなたの足裏は思った以上に冷たく硬くなっていない? まずは基本のマッサージで、足裏をゆっくりもみほぐすウオーミングアップからスタートしよう!

 本来、日ごろからよく歩き、運動していれば、足は指先から足首まで柔軟に動くもの。しかし、現代社会ではどうしても活動不足のために動きが鈍り気味。さらに、靴で足を締めつけたり、はだしの際に足裏を傷つける要素も加わってくる。

 そんな足にとって過酷な状況について、リフレクソロジストの市野さんは「足裏が硬くなれば、血液やリンパの流れが悪くなり、老廃物をためる。この悪循環がどんどん足裏の感覚を鈍らせます」と説明する。

 プロに施術を受けると様々なテクニックに驚かされるが、セルフマッサージは、「押す」「開く」「曲げる」「ねじる」「こする」だけでできる。そのうちの「押す」「開く」「曲げる」が基本だ。まずは足裏にある反射区を押す前に、これらの技を駆使して足裏全体をほぐそう。さらに指を一本ずつ回したり、足裏をねじったり、もんだりしてみよう。「毎日やるのが無理なら、週に2~3回のマッサージでもいい」(市野さん)。

 あらゆる刺激を与えることで、鈍っていた足裏の感覚がよみがえってくるのがわかるはずだ。

6つのメソッドで足裏の感覚を取り戻す!

メソッド1 足裏のコリコリやゴリっを探す 足裏スキャン
手の親指を「虫がはうように」少しずつ動かして押すのがコツ。かかとから5本の指にそれぞれ向けて押しさする。
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 かかとの中央に片手の親指の腹を当て、それぞれの足指に向かってゆっくりと押しながら動かす。硬くなった硬い所や押して気持ちのいい所、角質のある所、凝りのある所も入念にチェックしよう。

 角質や凝りなど、触って違和感があれば、そこに対応する臓器や器官の機能が低下している証拠。前ページにある「反射区」の図を参考に、念入りにマッサージしよう。


メソッド2 凝り固まった足裏を中央からほぐす 足裏開き
足裏の3カ所を広げるのを1セットとして、3セット行う。やりやすい方の足裏から始めてよい。終わったら反対の足も行う。
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 足を両手で包みこみ、両手の親指の腹を足裏中央に当てる。そこから親指を両端に向けて滑らせながら、足裏を左右に割る感じでゆっくりと押し広げる。

 かかとに近い所、真ん中、足先に近い所と、3カ所を広げる。固くなった足裏全体の緊張がほぐれ、足裏の血流やリンパの流れが良くなる。


メソッド3 鈍った足裏の筋肉を柔らかくする 3点押しねじり
足裏中央の少し前にある「湧泉」から押し始めて、「足心」「失眠」の順に行う。硬くなっているかかとは、特に念入りにねじるとよい。両足行う。
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 足裏には三つのツボがある。まず、足裏の中央よりも前にある「湧泉」(ゆうせん)、足裏中央の「足心」(そくしん)、かかとのほぼ中央の「失眠」(しつみん)。

 足裏の筋肉を柔らかくするこれらのツボに親指の腹を当て、グルグルと押しねじりながら、8つ数える。


メソッド4 固まり気味の関節をほぐす 足首回し
足首の力で回すのではなく、手で回すのがコツ。両足とも右回し、左回しそれぞれ5回ずつ行う。
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 右手の人さし指を、左足の親指と人さし指の間に挟んで足先をしっかりと包みこみ、足首をゆっくり回す。

 左手で足首の上を持って固定すると回しやすい。左足が終わったら、右足を(やりやすい方の足から始めていい)。足首まわりの硬くなった関節をほぐし、リンパの流れを良くして、脚のむくみを解消する。


メソッド5 指先への刺激で感覚を呼び起こす 足指V字曲げ
「内側に曲げて戻す」を1セットとして両足で各3セット。
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 足の中指の根元あたりに、両手の親指を当てながら、足裏をしっかり包みこむ。両手親指をギューッと押しこむようにして、5本の足指が全体でV字形になるように曲げる。さらに親指側や小指側にV字形をずらしたりして、満遍なく足先をほぐす。


メソッド6 日ごろの足りない動きを補う 足裏スライド
両方向にねじるのを1回として、ゆっくり5回。もう片方の足も同様に行う。
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 右足の甲を握るように、右手で足首の方を持ち、左手で足先の方を持つ。タオルを絞るようなイメージで、左手を奥に右手を手前にねじる。逆方向(左手を手前に、右手を奥に)も行う。

 足の甲と足裏の筋肉を、大きく動かすことで足先全体の血行が良くなり温かく感じられる。冷えからくる足のだるさの解消にもいい。


これも試して!

足指回し
指を1本ずつ、右回し、左回しそれぞれ5回ずつ回す。強く引っ張りすぎないように注意。
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 足首回しのあとに、さらに足の指も回すとよい。片方の手で、外反母趾(がいはんぼし)になりやすい親指の関節の下をしっかり押さえて、もう一方の手でしっかり足の指を持つようにして行う。指の根元からしっかり回す。

順番に小指まで1本ずつ、軽く引っ張るようにしながらグルグルと回す。



(取材・文:船木麻里/写真:岡崎健志/モデル:小町あかり/イラスト:三弓素青)

市野さおり さん
看護師 リフレクソロジスト
市野さおり さん 自衛隊中央病院を退職後、各種病院外来でアロマセラピー、リフレクソロジーを生かした「統合医療ナース」として勤務。現在は東京・新宿の鍼灸院「コンフィアンサ」で施術を行う傍ら、セミナーや講演の活動、後進の指導を行う。

(出典:日経ヘルス2010年10月号)