激しい運動をしなくても、太りにくい体質が手に入る。それが、リバウンド知らずの自律神経ダイエット! 自律神経研究の第一人者である順天堂大学医学部 の小林弘幸教授が提唱する「自律神経セル・エクササイズ」に挑戦してみよう。副交感神経が活性化してリラックスモードに切り替わり、「腸の動きも改善して、便秘が解消。腸内環境も整う」と、小林教授。1回5分。朝晩やって、太りにくい体質を手に入れて!
手首を交差させて固定すると体幹部がよく伸びる
前回ご紹介した腸の血流をアップするメソッド(詳しくはこちらをご覧ください)に続いて、今回は体幹部を刺激して代謝を上げ、自律神経を整えるメソッドを紹介しよう。
「手合わせストレッチ」と「グーパーローテ」では、手の指先からつま先まで伸ばしながら体を倒したり回したりすることで、普段伸ばしにくい筋肉にもアプローチできる。手首を交差して固定すると、体幹部から指先までの筋肉が連動して、よく伸びる。「全身の筋肉がよく伸びた状態では、血流が良くなり、細胞一つ一つが活性化しやすいともいえる」と、順天堂大学医学部の小林弘幸教授。実際にやってみると、体の内側からポカポカしてくるのがわかる。大事なのは、呼吸に合わせてゆっくり動くこと。
「副交感神経を上げるには、長く息を吐くのが効果的。動作をゆっくりと丁寧に行う意識を持つといい」(小林教授)。肩や肩甲骨の凝りをほぐす効果も。
体幹部が目覚めてわき腹が超伸びる! 手合わせストレッチ
全身をピーンと伸ばしたまま、上体を前後、左右、回転することで、体幹部全体をいっぺんにストレッチさせる。体の内側から活性化して、姿勢改善や頭のリフレッシュにも効果的だ。
指先までぽっかぽか グーパーローテ
体を回すとき、「遠くの物を取るイメージで手をグーパーすると、全身がよりよく伸びてストレッチ効果が上がる」(小林教授)。肩甲骨や肩の凝り、指先の冷え解消にも効果的。
(取材・文:茅島奈緒深/写真:鈴木 宏/イラスト:三弓素青/モデル:下枝 愛)
次回は、瞬時に副交感神経を活性化させる4つのメソッドをご紹介します。
順天堂大学医学部 教授

(出典:日経ヘルス2013年2月号)